20日、NEC(日本電気)と六本木商店街振興組合は、より便利で快適な街づくりの施策検討のため商店街において「FieldAnalyst」を用いた実証実験を開始した。

FieldAnalyst公式ページ

NECの「FieldAnalyst」は、人物や顔を検出し年齢性別などを推定できる画像認識技術で2007年の販売以来、世界各地での導入実績を持つシステム。大型ショッピングセンターやイベントホールでの客層分析をリアルタイムに行える。ユーザーの属性に応じた細やかな商品配置や属性別の需要を把握することで返品や再発送のコスト削減を図るなど、データに基づいた改善が可能だ。

プライバシーへの対応も図られており、カメラ画像を録画すること無く分析結果データのみを保存。個人情報保護法や総務省と経済産業省によって策定された「カメラ画像利活用ガイドブックver1.0」をもとにした運用を行っている。

20日から実施する実証実験では、六本木交差点付近に設置したカメラ映像から、来街者の移動方向や性別・年代、人数を24時間リアルタイムに推定し、商店街における集客施策の実施、売上向上を図る。今回の実験では、推定属性をもとに、商店街に設置されているデジタルサイネージ表示コンテンツをリアルタイムに切り替える検証も行う。細やかなニーズに対応した適切な情報を配信することで来街者の消費活動に貢献し、データ解析による更なる集客力や回遊性が向上する街作りを目指す。

カメラを設置する六本木交差点付近の様子(同社資料より)