KDDIは8月2日、同1日にソラコムの発行済株式を取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。今後、8月下旬をめどにソラコムの株式を取得し、連結子会社とする予定だ。

ソラコムは、IoT通信プラットフォーム「SORACOM」を提供しており、同プラットフォームは通信とクラウドを融合し、IoT/M2Mに最適化された通信を可能としている。顧客は、同プラットフォームのWebコンソールやAPIから回線、デバイスを一括操作・管理できるほか、クラウド連携や閉域接続などの各種サービスを活用することにより、迅速にIoTシステムを導入・運用することができるという。

「SORACOM」は2015年9月に国内でサービス開始後、米国・欧州でもサービスを開始し、120を超える国と地域で利用が可能となっており、利用実績は国内外合わせて7000を超えている。ソラコムは、IoTエコシステムの構築にも注力しており、パートナープログラム「SORACOM パートナースペース」には350社以上が登録している。

また、テクノロジーに精通した技術者を多数抱え、IoTシステム開発を担うエンジニア向けの情報発信にも力を入れており、カンファレンスやセミナーなどの自主開催や、執筆、講演の開催など、国内外のIoTの普及、発展に貢献しているという。

一方、KDDIは15年以上にわたるIoT/M2Mの提供実績を有し、スマートメーターや見守りサービスをはじめ、さまざまな産業においてモバイル通信サービスを提供している。今後、さらなるIoTの普及拡大に向け、セルラーLPWA(LTE-M/NB-IoT) や、5Gなどの次世代ネットワークの開発、顧客ニーズに応じたIoTソリューションの提供をはじめ、IoTビジネス基盤の整備を積極的に進めていく。

両社は、KDDIのIoTビジネス基盤とソラコムの通信プラットフォームの連携により、国内に加え、グローバルにも通じるIoTプラットフォームの構築を推進し、これまで培ったIoT/M2Mにおける知見や顧客基盤を活用することで、新たなIoTビジネスを創出していく方針だ。