凸版印刷は7月19日、連絡網サービス「らくらく連絡網」や広告配信ソリューション「pinpoint」を提供するイオレの一部株式を7月に取得し、インターネットマーケティング領域におけるビッグデータを活用した広告事業を共同で推進することに基本合意したと発表した。

具体的には、凸版印刷の電子チラシサービス「Shufoo!」の匿名化データを管理するデータマネジメントプラットフォーム(DMP)と、イオレの匿名化データを管理する「pinpoint」のDMPを連携させ、両者のデータに基づいて、各種SNSやニュースサイトなどのさまざまなWebサイトで広告を配信できるサービスを開発する。サービス開始は2017年10月を目指す。

イオレは「Shufoo!」と「らくらく連絡網」のデータを合わせることにより、生活者の日常の買い物エリアや、閲覧したチラシのカテゴリに合わせた、個人を特定しない形式(匿名加工情報)でのターゲティング広告配信を実現するという。

また、凸版印刷は「Shufoo!」が有する累計3000万人、10万店舗の閲覧ログを分析し、複数の閲覧店舗の位置からユーザーごとに「日常買い物行動圏」を生成することで、従来のGPSを活用した位置情報では把握しづらかったエリアと生活者の目的をひもづけたターゲティングを可能にし、主に地域を重視する広告の効果を高めるとしている。

取り組みの全体像

両社はメーカーや流通小売など幅広い業界において高まる求人採用ニーズや顧客獲得ニーズに対して、運用型広告での課題解決と販売拡大を目指す。また今後、主婦向けアルバイト情報サービスや、団体の集金、割り勘ニーズに応える決済領域での共同サービス、市区町村と住民のコミュニケーション支援サービスなど、両社の持つ資源、強みを活かした新しいサービスを検討・開発していくとしている。