楽天生命保険は7月1日、「楽天生命技術ラボ」を設立した。

同ラボでは「InsurTech(インシュアテック)」の研究に特化し、機械学習やディープラーニングをはじめとする生命保険分野への先端AI技術の応用を研究していく予定。楽天市場などEコマース分野を中心に培われた楽天グループのデータ分析の強みを活かしつつ、今後、革新的な生命保険商品・サービスの開発に取り組んでいく。

楽天グループでは、2005年に楽天技術研究所を設立。同研究所では主に、Eコマース分野における革新的技術活用の研究を行ってきた。AR技術やVR技術によるバーチャルショッピングや、画像認識技術による商品カテゴリー自動判別機能など、さまざまなサービスとの価値向上に努めている。

楽天生命においては、2016年にInsurTech推進の専門部署を立ち上げ、2017年2月にはスマートフォンアプリによる女性向けヘルスケアサービスを開始したほか、ITベンチャー企業との共同実験や事例研究を通じて実務領域における技術活用の検討を進めてきた。

近年の生命保険業界において、商品開発から査定・支払に至るさまざまな場面でFinTech技術に本格的な実用化の兆しが見えていることから、このたび「楽天生命技術ラボ」を設立し、実務と基礎研究の両面から新たな保険商品・サービスの開発に注力する体制を整えるに至ったという。

今後は2018年にかけて、機械学習やでぃーぷらーによる情報提供の効率化・パーソナライズ、先端技術を活用した保険申込プロセスの簡易化、AI技術による顧客開拓、高度な匿名化処理を施したデータ分析による、解約率・保険金・給付金などの中長期予測などに取り組んでいく予定だ。