PALは6月15日、AIテクノロジーを活用した、物量予測とスタッフシフトの自動生成システム「AI CROSTA」の提供を開始した。

現在、物流センターにおける物量予想は、見込と実体が大きく乖離しており、日々変化する物量対応のため、センター長は急な人員調整や募集対応に悩まされている。また、計画・運営においても属人的な要素が多く、計画的なセンター運営を営んでいくためには大きな課題があるという。

そこで同社は、AIテクノロジーを活用することで、日々変動していく物量予測を高い精度で算出し、その予測物量に合致した最適なスタッフシフトを自動生成するソリューション開発を実施した。同社が運営するセンターで実証を重ね、高い効果が示されたこともあり、自社での活用にとどまらず、製造・物流センターの運営に関わる法人に対して「AI CROSTA」の提供を開始した。

AI CROSTAは、過去の物量実績データや、センターの物量に影響を及ぼす外部要素、または荷主のマーケティング情報などを取り込むことで、精度の高い物量予測を算出する。それにより、センター長は、月・週単位の物量予測の作成、並びに、スタッフシフトの組み立て・工数管理や予算管理業務などを軽減できるほか、従業員も計画的に勤務できる環境が提供できる。

システム開発は、AIソリューション開発に取り組むエーアイ・トウキョウ・ラボ、北海道大学大学院の川村 秀憲教授(Sapporo AI Labラボ長)との産学連携での取り組みとなる。

AI CROSTAは今後、物流センター内の物量予測にとどまらず、モノの動きや人の稼働状況など、物流センター全体のデジタル化に取り組むことで(IoT)、物流センターにおける人工知能を活用したソリューション開発を進化させ、多くの物流センターでAIプラットフォームの活用が可能となるツールへと発展させていくことを目指している。