富士ゼロックスは4月27日、複合機で手軽・安価にICカードやICラベルを作成できる「ICカード・ラベル発行システム」の提供を開始した。
同社によるとICカードは、複合機の認証や勤怠・入退室管理など、オフィスや学校といったセキュリティ管理が必要な場面で広く使われているが、作成に専用の機械を必要とするため、専門業者に依頼するケースが多く、リードタイムが発生するたけでなく個人情報を渡す必要もある。
また、1枚あたり1000円~数千円で、一時的なカードや少量の作成にはコスト面で課題があった。そこで同社は、オフィス向け複合機で、複合機の認証に使えるICカードを手軽に作成できるシステムの提供を開始する。
同システムは、専用のICカード用紙やICラベル用紙へ券面をプリントし専用ソフトウェアから情報を登録、複合機にかざして初回の認証を行うのみで、社内で迅速にICカードを作成することができる。
さらに、エンコード装置でICにデータを書き込むと、複合機の認証に加え別の機器の認証にも使えるようになるため、目的に応じ、入退室やさまざまな認証を1枚で対応できる社員証や学生証としても活用が可能だ。
なお、同システムは、ICカード・ラベルの券面のデザインとエンコードが行える専用ソフトウェアと、作成したカード・ラベルのICへデータを書き込むエンコード装置をセットで提供する。
エンコード装置は、複合機以外の認証システムで利用する場合のみ必要となるため、複合機以外の利用が不要な場合は、用紙のみ購入し、専用ソフトウェアをホームページからダウンロードするだけで作成可能となる。
標準販売価格は25万円(税別)で、同社は年間1万3000枚の販売を目指す考えだ。