2018年12月に、4Kおよび8Kの実用放送が開始されることになる。

つまり、約20カ月後には、4Kおよび8K放送を、家庭で普通に楽しむことができる時代が訪れるのだ。

総務省が2015年7月に発表した「4K・8K推進のためのロードマップ~第二次中間報告」では、2020年の目指す姿として、「2020年の東京オリンピック/パラリンピックにおいて数多くの中継で4K/8Kが放送されている」、「全国各地におけるパブリックビューイングにより、東京オリンピック/パラリンピックの感動が会場のみならず、全国で共有されている」、「4K/8K放送が普及し、多くの視聴者が市販のテレビで4K/8K番組を楽しんでいる」といった環境の実現を目指しており、それに向けて、放送設備の整備や、テレビなどの受信機器の開発、販売が進められることになる。

2020年に向けていろいろ進んでいるのですね

つまり、2020年の東京オリンピック/パラリンピックでは、4Kおよび8K放送が一般化したものになるという姿を政府は描いているわけだ。

こうしたロードマップの進展にあわせて、4Kおよび8Kを取り巻く環境も賑やかになってきた。

今ある4Kテレビでは対応しきれない

一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、2017年4月1日から、110度CSを利用した日本初の「左旋円偏波4K試験放送」を開始した。さらに、4Kテレビの累計出荷台数も2017年中には約400万台に達すると見られるほか、シャープが8Kモニターのラインアップを拡大し、6月から新たに70型の製品を追加発売するととともに、8K試験放送対応受信を発売するといった動きも出ている。そして、今年度中には、BS左旋放送用の衛星の打ち上げも予定されている。

だが、その一方で、衛星から伝送される4K放送は、既存の4Kテレビのままでは視聴できず、新たにチューナーを利用する必要があるものの、それを理解していないユーザーも多いのも事実。4Kおよび8K放送の実用化を前に、認知度を高め、様々な誤解を払拭するための周知活動を今後加速させる必要にも迫られている。

既存の4Kテレビのままでは新しい4K、8Kは見れないのです