NTTデータと群馬大学は、4月6日に「次世代モビリティ社会実装研究に関する協定書」を締結したと発表した。両者は、AI技術やビッグデータ処理技術等の完全自動運転社会に求められる技術要素について共同で研究するとともに、群馬県内の自治体を中心に2017年度より実証実験を開始し、2020年の完全自動運転車の社会実装化を目指す。
群馬大学は、昨年10月より群馬県桐生市内で自動運転自動車の公道実証実験を開始しており、同大学内に「次世代モビリティ社会実装研究センター」を設置している。同センターでは、群馬県桐生市における公道実証実験を皮切りに、関連分野の企業や自治体との連携により自動運転の社会実装を積極的に展開する。
一方NTTデータは、将来的な完全自動運転社会における安全・安心に関する課題に取り組むため、AI技術、ビッグデータ処理技術、大規模システム構築経験を生かした公共分野における新規サービスの構築を目指している。
両者は今回、次世代モビリティ社会における地域に合った自動運転ビジネスパッケージの構築・展開を目的として、共同研究を行うことについて合意、協定を締結した。
具体的には、以下の3点で合意している。
・自動運転車に必要となる技術要素に関する共同研究
・構築した自動運転車の地方自治体等における実証実験の共同実施・検証等
・共同研究を通じた人材交流と育成
今後両者は、両者の連携を強化しながら自動運転車に関わる共同研究を進めていくとともに、大学生や社会人向け高度人材育成にも共同で取り組んでいく予定。またNTTデータは、群馬大学との共同研究・実証実験を通じて、完全自動運転社会に求められる情報技術を検証しながら、AI技術・ビッグデータ処理技術による付加価値向上を行い、地方自治体等の交通インフラの整備や過疎化・高齢化の切迫する行政課題に対応した新たなサービス(自動運転コミュニティバスの運用管理プラットフォーム等)の事業化を目指すという。