Linux.comに3月15日(米国時間)に掲載された記事「6 Operational Challenges to Using Open Source Software|Linux.com|The source for Linux information」が、企業がソフトウェア開発にオープンソースを使う場合に取り組むことになる課題を指摘している。現在のソフトウェア開発においてオープンソースの活用を避けることはきわめて難しい。オープンソースとどのようにうまく付き合っていくかが今後の明暗を分けると指摘し、注意点などを述べている。
記事で指摘しているポイントは次のとおり。
- 商用であれ非商用であれ、現在の新しいソフトウェアの多くがさまざまなオープンソース・ソフトウェアまたはその一部を使っている
- ソフトウェアを開発する際は現存するさまざまなオープンソース・ソフトウェアコンポーネントから対象を絞り込む必要があるが、ほとんどの開発者はライセンスについて詳しくないし、また古い手法を使ってこうしたソフトウェアを選定することは価格的にも時間的にも見合わない
- 複数のソフトウェアコンポーネントを組み合わせることになるため、コードのバージョン間の整合性を取ることがとても複雑で面倒なことになってくる
- オープンソース・ソフトウェアの品質は素人レベルからプロフェッショナルレベルまでさまざまであるため、利用する場合は自社でそれらを確認して一定の品質を確保する必要がある
- 採用したオープンソース・ソフトウェアコンポーネントに関するサポートやアップデートを得る必要がある。優れたコミュニティであれば優れたサポートやメンテナンスを得ることができるが、オープンソース・ソフトウェアの活動モデルからすれば開発者の一部は常にこうしたオープンソース・ソフトウェアの開発に関与する必要がある
- 商用では資本の投入によって要求を通すことができるが、オープンソース・プロジェクトでは参加者の意向によって方向性が決まってくるという別のロジックが機能している
オープンソース・ソフトウェアを使った開発とそうでない開発とでは、開発速度の面や費用の面で大きな差が現れる。オープンソースソフトウェアといかに上手く付き合っていくかが、今後のソフトウェア開発にとって重要なポイントとなっている。