さて、冒頭で“筆者のイメージと若干異なっていた”と記したが、それはどういうことか。まず筆者のイメージは「引きこもりや就業経験のないニートに職を斡旋するところ」だったが、今村氏も川畑氏も「就業意欲のない方に企業を紹介することはありません」と口をそろえていう。「結果的にニートと呼ばれる方が弊社の求人紹介や就活サポートを受けられることはあります」(今村氏)。そう前置きした上で、こうも説明する。

つまりこういうことだ。UZUZはウェブに登録してもらって初めてユーザーにアプローチするサービスだ。登録後、まずは電話にて簡単に就活状況や現状の仕事選びの条件をヒアリングする。その際に就業意欲が低いと感じた場合は、面談を設定しないため、就業意欲の高い人材のみを企業に紹介している。たとえば、就業意欲が低いと感じる言動には「働きたくないけど就職しないと」や「とにかく楽で稼げる仕事がいい」といったものがある。

もちろん、ヒアリングで就業意欲を確認した求職者は、面談という次のステップに進む。

人材企業とは思えないカジュアルなエントランス。面談者が利用できる本棚には、ビジネス書・実用書を中心にギッシリ。だが、コミックが用意されていたり、人気キャラクターのフィギュアがディスプレイされていたりとユニーク

“スクール”による研修型の就活サポート

既卒者や第2新卒、あるいは就業経験のない方々にターゲットを絞っているほかに、もうひとつ大きな特徴がある。それが「ウズウズカレッジ」という研修型就活サポートだ。カレッジや研修型という言葉からもわかるとおり、平たくいえば“スクール”だ。

仮に就職経験がない方が就活をする場合の気持ちを忖度してみよう。就活を行う際、“ビジネス未経験の自分の社会常識は?”“ビジネススキルなしでも相手をしてくれるのか”といったことからくる不安が、彼らの就活へのハードルを高めていることが考えられる。 だが、ウズウズカレッジでは社会人としての基礎研修はもちろんのこと、「ITエンジニアコース」や「営業コース」が用意され、求職者の希望や適性などにより専門スキルが学べる。基本的には4週間ほど学ぶという。今村氏は「基礎知識や専門スキルを教えますが、“働くことのマインド醸成”にも力を入れています」と話す。それを裏付けるかのように「働く自信をつけていただくためにこの取り組みを始めました」と川畑氏が付け加えた。今後はこの事業を成長させていく方向だという。

そのほか、PRエージェンシーと業務提携し、それまで別々に行われていた“企業PR”と“採用戦略”を結びつけ、採用の効率を高める「リクルーティングPR」も昨年12月にローンチした。