アプレッソとテラスカイは12月8日、都内で記者会見を開き、アプレッソが開発・販売するデータ連携ソフトウェア「DataSpider Servista」をベースに、本格的なクラウド型データインテグレーションサービス(iPaaS)として「DataSpider Cloud」を共同開発したと発表した。2017年1月22日からサービスの開始を予定している。
アプレッソ 代表取締役社長の小野和俊氏は新サービスについて「DataSpider Cloudはテラスカイのクラウド型データ連携サービス『SkyOnDemand』とDataSpiderを組み合わせて拡張しており、汎用的なサービスだ。特徴として100%クラウドネイティブであり、Amazon Web Services(AWS)やセールスフォース、kintone、Azure、Googleなどの接続先をそろえ、クラウド時代の開発・販売体制に合わせ英語や中国語などに対応するなど充実したサポートを充実させている」と述べた。
また「われわれが独自開発したクラウドオンプレミス連携技術『Thunderbus』によりシームレスな連携が可能だ。同技術はVPN不要のオンプレミス連携でクラウドからオンプレミスも意識せずに簡単な設定、セキュアな接続ができるほか、HTTPSを活用しており、顧客のデータインテグレーションにアジリティを提供する」という。
そして今後のロードマップはについて「2017年夏頃に多言語、Thunderbusに対応したバージョン1.1、2018年には次世代エンジンへの刷新と接続先強化、適用シーンを拡大させたバージョン2.0の発表を予定している」と言及した。
テラスカイ 代表取締役社長の佐藤秀哉氏は「今回、DataSpider Cloudを提供することに至った理由として、iPaaS分野においてわれわれはニッチプレイヤーに位置づけられており、今後プレゼンスを高めていくほか、これまでパッケージ製品としてSkyOnDemandを提供してきたが、開発スピードの向上を図ることや、クラウドファースト機能の追加、グローバル展開を目指しているため共同開発につながった」と説明した。
新サービスの提供はアプレッソを中心とし、テラスカイ、NTTソフトウェア、アプレッソのグループ会社であるセゾン情報システムズをはじめとしたDataSpider Cloudの代理店が販売。海外についてはセゾン情報システムズのHULFT事業部および海外拠点を通じ、24時間365日のサポート展開し、初年度に500社への導入を目標としている。
価格構成は「Entry」「Basic」「Advance」の3つを用意し、いずれも初期費用は60万円(税別)。クラウドなど15個のアダプタを標準搭載したEntryは月額12万円(同)、データベース連携などを加え、22個のアダプタを標準搭載したBasicは同20万円(同)、オンプレミス連携をはじめ26個のアダプタを標準搭載したAdvanceは同30万円(同)となる。