米Googleは12月6日(現地時間)、同社のデータセンターやオフィスなどで使用する電力を、2017年には100%再生可能エネルギーで賄えるようになる見通しを明らかにした。

同社は2010年にアイオワ州で114メガワットの風力発電ファームの発電容量を購入して以来、データセンター拠点を中心に、世界中で風力発電所や太陽光発電所から直接、再生可能エネルギーの発電容量を購入してきた。これまでに約2.6ギガワット分の購入契約を結んでおり、これは多くの大手電力企業を上回る規模である。同社の取り組みがユニークなのは、グリーン電力を使用するだけではなく、再生可能エネルギーに関わる企業をサポートして、その成長を加速させていることだ。 Googleとの長期契約によって、電力パートナーは計画的にグリーンエネルギーの発電施設を拡大できる。また、Googleにとってだけではなく、グローバル規模でクリーンエネルギーに安定してアクセスできる環境を整えることがWebの継続的な成長の基盤になると考え、これまでに約35億ドルもの資金を世界中の再生可能エネルギープロジェクトに投資してきた。過去6年間で風力発電のコストは60%、太陽光発電のコストは80%低減している。

米国、欧州、メキシコにおける企業の再生可能エネルギー購入の累計量、Googleは2番目に多いAmazonの二倍以上(2016年11月、Bloomberg New Energy Finance)

再生可能エネルギーのサポートに加えて、Googleは10年以上前からデータセンターの効率化に取り組んできた。今日のGoogleのデータセンターは、一般的なデータセンターの50%程度のエネルギー効率で稼働する。5年前に比べると、同じ電力消費で3.5倍の処理能力を実現している。

Googleでの年間検索数が数兆件規模に達し、YouTubeには1分平均で400時間分以上の動画がアップロードされるなど、Googleはグローバルオペレーションに莫大な電力を必要としている。昨年、同社はサンフランシスコ市全体に相当する電力を消費した。それらが全て、来年には再生可能エネルギーで賄われる。環境への影響を心配することなく、Webユーザーが存分にGoogleのサービスを利用できる仕組み作りの大きなマイルストーンになる。