本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった国内の大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、10月31日~11月4日付けのリリースからお届けしたい。 宇宙・物理系 理研、シミュレーションで巨大リングが破壊されない理由を解明 理研、相対論的モット絶縁体を特徴づける励起状態の発見 東北大、ウラン化合物の強磁場スピン密度波相を発見 慶大など、一般の熱エンジンの効率とスピードに関する原理的限界の発見 JAXAなど、波動による太陽彩層形成の証拠 物質・化学・材料系 阪大、アンモニアと混焼する微粉炭の詳細燃焼挙動を明らかに 阪大、アンモニアを燃料としてNOxの発生を環境基準以下まで抑制する燃焼技術 東大、自然界に豊富に存在する糖類の直接的な連結法を開発 生命科学・バイオ系 東大、ES細胞よりも分化が進んだ前駆細胞から特定の組織に限定したキメラを作製 東大、分子モータータンパク質KIF19Aの構造を解明 東大、原始的な代謝で働く単純な酸化還元酵素の構造を解明 理研、バクテリア細胞質の全原子分子動力学計算 理研など、SWEETタンパク質は植物ホルモン「ジベレリン」を輸送することを発見 阪大、膜タンパク質の構造を迅速に解明する手法を開発 山形大、体内受精の進化を解き明かす鍵となる新規精子運動調節タンパク質を発見 京大、染色体DNAの断裂が自然発生する分子機構と断裂を修復する分子機構の解明 NAIST、根の先端を保護する細胞が自ら剥がれ落ちる仕組みを解明 医療系 東北大、神経難病大脳皮質基底核症候群の新しい画像診断法を確立 東北大、脳内炎症の抑制が恐怖記憶に伴う行動異常を改善することを発見 理研など、インフルエンザの感染を防ぐ新しい機構を発見 理研、神経細胞・グリア細胞の分化段階の異常を患者由来細胞で発見 早大、超軽量コンプトンカメラで生体内3Dカラー放射線イメージングに成功 京大など、細胞外マトリックスを用いてヒト多能性幹細胞から血管内皮細胞を誘導 富山大、炎症誘導生理活性物質による皮膚発がんの仕組みを解明 愛媛大、大豆製品・イソフラボン摂取が妊娠中うつ症状と予防的な関連 その他 理研など、中性子によるコンクリート内損傷の透視法を開発 理研、材料組織の画像解析クラウドシステムを開発 阪大、部品強度向上・微細部への金属コーティングが可能な技術を開発 京大、斜面土層の発達と崩壊をシミュレーションするモデルを開発 神戸大、椨川で新種のラン「タブガワムヨウラン」を発見 水産研究・教育機構、カキ殻加工固形物を用いたマガキの天然採苗技術を開発 森林総研など、オゾンによってブナ林では葉の老化が早くなる 筑波大、中年者の日常生活動作の保持には人と一緒の運動・スポーツが有効 JAMSTEC、プチスポット火山のマントル捕獲岩の分析 早稲田大学は、重量580gの超軽量コンプトンカメラを開発し、3種の異なる放射性薬剤を投与した生体マウスの3D同時分子イメージング(365keV、514keV、1116keV)に成功した