本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった国内の大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、9月12日~9月16日付けのリリースからお届けしたい。 物理系 量子機構、ラグビーボール型に変形した原子核のハサミ状振動の全体像を明らかに 核融合研、高温プラズマの閉じ込め改善現象の原理を解明 東北大、ナノアンテナで発光波長を精密制御 理研、電流パルスで磁壁を決まった位置に素早く止める技術を開発 東工大など、酸化ハフニウム基強誘電体の基礎特性を解明 物質・材料・化学系 京大など、高効率スクリーニングにより新しい2価スズ酸化物系光触媒材料を発見 信州大、リチウムイオン二次電池の高電圧作動を可能にする電極表面処理技術 早大と大阪府立大、複合ナノ構造体を2ステップで作る技術を構築 バイオ・生命科学系 北大、生物時計の生後発達を制御する神経ペプチドの同定に成功 北大、メンデルの緑色の豆の原因を解明 北大、核小体形成異常を引き起こす新規分子メカニズムの発見 東大、栄養欠乏時にメスだけで生殖をストップさせる脳内メカニズム 東大など、脂質膜ナノチューブの形成を誘導する仕組みを解明 帯広畜産大、こう疫の病原体となるこう疫トリパノソーマの培養株の確立に成功 東北大など、肝細胞増殖因子(HGF)の特異的抗体の開発に成功 早大など、N-アセチルグルコサミンによる新たなヒストン化学修飾を発見 神戸大、植物の側根の分裂組織を構築する仕組みの一端を明らかに 京大、「冷たい」を「痛い」と感じるメカニズムを解明 農研機構、花の形・配色パターンだけを効率的に多様化する技術 国際医療研など、走査型蛍光X線顕微鏡で細胞内脂質の高分解イメージングに成功 名大、死んだ細胞を認識する仕組みが神経軸索再生を促進 九大、生殖細胞形成におけるDNAメチル化の変化とその調節因子を解明 医療系 阪大、銀ナノ粒子の母乳移行性と仔への影響を解析 阪大、脂肪肝の発症メカニズムを解明 TMDU、ハンチントン病の新しい治療戦略を開発 東工大、乳がんを抑制する新たな遺伝子を発見 名大、糖尿病治療薬の作用標的タンパク質を発見 その他 早大、ドローンを用いた上空からのガンマ線撮影に成功 早大、同一素子で100GHz高速光信号受信と光起電力発生を同時に実現 地球研、髪の毛の安定同位体分析から現代日本人の均質な食生活の実態を明らかに 東北大、高精細小型球状マイクロホンアレイシステム開発に成功 農研機構、光で天敵を集め害虫を減らす技術を開発 早稲田大学は、ドローンを用いて上空からのガンマ線撮影に成功した。写真は浪江高校・津島分校グラウンドでの実施例。グラウンドの平均的な線量は約6μSv/hだが、約2倍の強度を持つホットスポットが正しい位置に検出できている