本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった国内の大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、6月20日~6月24日付けのリリースからお届けしたい。 宇宙・物理系 東大など、原始星を取り巻く大型有機分子の回転リングを発見 北大、極低温氷表面における水素分子のエネルギー状態転換機構の解明 物質・材料・化学系 理研、ガラス湾曲を利用した微粒子分離 東京医科歯科大、炭素-フッ素結合の変換を経る含フッ素化合物の新しい合成法 九大、高活性かつ高化学選択性を兼ね備えたエステル合成用鉄触媒の開発 北陸先端大、バイオ由来透明メモリーデバイスの作製 バイオ・生命科学系 神戸大など、ニホンウナギの光るタンパク質UnaGによるビリルビン測定 神戸大など、イネの品種改良につながる4つの新たな遺伝子を発見 筑波大など、テストステロンが思春期に脳の雄性化を促進するしくみ OIST、父親の歌声の記憶を担う細胞を小鳥の脳内で発見 OIST、サンゴと褐虫藻の共生メカニズム 熊本大、コケ植物の葉緑体に「壁」を発見 東工大、葉緑体機能の制御に重要な新たな還元力伝達経路 東大、飢餓の記憶の形成に必要な分子が作られるしくみ 新潟大、新たな細胞内遺伝子制御システムの発見と構造基盤の解明 医療系 慶大、眼球において不要な血管を退縮させる仕組みを解明 横市大、食塩感受性・高血圧の分子レベルでの病態の解明に成功 群馬大、悪性黒色腫における間葉系幹細胞の役割を解明 富山大、ビメンチンによる脊髄損傷改善作用を証明 自治医科大、がん化型Ras変異体を起点とした発がんシグナルにIL-33前駆体が関与 東大、大豆たんぱく質βコングリシニンの抗肥満・代謝改善効果の新たな分子機構 その他 北里大、緑色LED光がマコガレイの成長を促進することを実証 阪大など、南海トラフ地震での断層すべり量の定量的評価 神戸大など、ミナミイワトビペンギンの人工授精に世界で初めて成功 東京学芸大など、北海道中川町で珍しい種類のサメの歯化石を発見 森林総研など、森林が有する生物多様性の保全機能を経済評価 東大、海洋ゴミへの反応はウミガメの食性により異なる 北里大学は、緑色LEDの光をマコガレイの稚魚に照射すると通常の飼育と比べて成長が早くなることを実証した。写真は緑色LED光を照射して4週間飼育したマコガレイ(上)と通常飼育したマコガレイ(下)