生涯で経費精算業務に52日間、帳票作成のための「領収書糊付け」に12日間を浪費している。出張・経費管理クラウドを展開するコンカーは、「サラリーマンの経費精算に関する実態調査」(309サンプル/年収400万円以上/2016年3月3日から4日にかけて/調査実施マクロミル)を実施、その考察を発表した。
同社によると8割が請求者自身が経費精算プロセスを行っており、秘書や事務アシスタントに業務を委ねるとした回答が18%、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)やシェアードサービスの活用がわすか1%。7割近くが領収書の糊付け作業が面倒であると回答するこれら業務。一生のうち経費精算に費やす時間は平均で52日、月額10万円を超える経費支出をする人の場合においては丸100日の浪費となり、人件費に換算すると平均一人当たり144万円、同じく月額10万円以上経費支出をするサラリーマンでは279万円のコストが発生すると指摘している。また、24%が経費の不正使用の経験があると回答している。
経費精算は発生時点まで遡って関連情報を調べるサイクルであるため、デジタル化によりその負担は大きく軽減される。2016年3月31日の財務省官報で電子帳簿保存法の規制緩和が公示されており、来春より実現可能となるスマートフォンでの領収書電子化解禁で、1,000名規模の企業で2,740万円、日本全体では1.1兆円から1.9兆円が見込めるとしている。なお、詳細な分析の発表は後日公開される予定。