きょう3月26日より、北海道新幹線が開業。東京から北海道への新たな移動手段に注目が集まっています。
同新幹線の開業を記念して、北海道新聞が「光る新聞」を制作しました。これは、新聞の中にLEDが配置されていて、ボタンを押すと有名な函館の夜景がリアルに光る、というもの。開業当日の今日、東京駅ほか都内および函館の数カ所で街頭配布しています。
大きな事件などがあった時に「号外」を配布することはあれど、「LED入り新聞」を配布するのは非常に珍しいことです。なぜこのような企画に踏み切ったのか、北海道新聞の広報担当者に聞いてみました。
――北海道新幹線の開通は大きなニュースですが、その記念号として、LEDを内蔵した「光る新聞」を発行するに至ったきっかけ・理由は何だったのでしょうか?
今回の北海道新幹線開業特集を発行するにあたり、本編を包み込むラッピングという手法でインパクトを与える事を決定する際、そのデザインに関して、函館をもっとも象徴する「夜景」を函館在住の画家・大西翔さんに依頼する事にしました。
北海道新幹線の開業という歴史的な事案ですので、他社も同様の媒体、特集を制作するであろうという事を念頭に、この夜景をより華やかに彩るにはどうしたらいいかと考えました。そして、北海道新聞はもちろん、新聞業界としても初となる「光る新聞」を発行しようという考えに至りました。
――スイッチを押すと紙面が光るギミックは、通常の新聞の印刷行程にはないものと思いますが、どうやって実現したのでしょうか?
特殊インクの使用など様々な手法を検討しましたが制限も多く、結果的にLEDの回線を中国で製作し、あらかじめ印刷しておいたラッピング部分に(回線を)巡らせ、貼り合わせを行いました。それから、加工した「光る新聞」に本編を丁合いするという、とても原始的な作業を行いました(笑)
――函館市在住の画家に依頼した函館の夜景を印刷するというだけでも、「記念号」という役割は果たせそうに思います。そこにあえて、LEDを追加して街頭配布のための特別版をつくった狙いは?
最初のお答えと重複いたしますが、おそらく日本発(世界初?)の取り組みは、このタイミングでなければ取り組めなかったという事が大きな要因です。
――本日より配布を実施するということで、一般の方の反応を見るのはこれから、という段階かと思いますが、事前にご覧になった関係者の方のはいかがでしたか?
実物のインパクトでの驚きと、原始的手法の驚きと2重の驚きです(笑)
――最後に、北海道新幹線の開通で旅行などを検討している他県在住者の方へ、一言お願いします。
北海道新幹線の開業は、道民の悲願であり、これまで多くの方々に支えられこの日を迎える事になります。
これまで北海道にいらっしゃった事のある方は勿論、行きたくても交通の便が悪い、飛行機や船が苦手といって敬遠されていた方も、快適な列車でお越しいただく事が可能になります。
特に、東北、北関東の皆さんには北海道をより身近に感じていただけるようになると思いますので、是非いらっしゃっていだだきたいと思います。