iXsystemsは3月23日(米国時間)、「FreeNAS 9.10 Released」において、FreeNASの最新版となる「FreeNAS 9.10」の公開を伝えた。「FreeNAS 9.10」は2016年3月末にリリースが予定されているFreeBSD 10.3をベースにしており、Intel Skylake CPUのサポートやI219-V/I219-LMギガビット・イーサネットコントローラのサポート、仮想化機能の提供などが取り込まれている。iXsystemsはFreeNAS 9.3のユーザーにFreeNAS 9.10へのアップグレードを強く推奨している。
「FreeNAS 9.10」は今後実施される大幅なアップグレードへ向けた導入的なバージョンと位置づけられている。UIやミドルウェアには現在のFreeNAS 9.3で採用しているものが使われているが、ベースとなるオペレーティングシステムがFreeBSD 10.3-RC3へアップグレードされている。また、実験的ながら仮想化機能「bhyve」が取り込まれた点も注目される。iXsystemsは次のバージョンとなるFreeNAS 10系でFreeNASを仮想化プラットフォームとして活用できるようにすることにも取り組んでおり、GNU/LinuxやSmartOSをFreeNAS上でホストできるようにすることを狙っている。
今後iXsystemsはFreeNAS 9.3をメンテナンスモードに移行させるとしており、脆弱性やプロダクトの欠陥などについてのみアップデートの提供を行うようにすると説明している。現在FreeNAS 9.3を使っているすべてのユーザーに対し、FreeNAS 9.10へのアップグレードを強く推奨している。アップグレード作業はUIから実施可能。
FreeNASはFreeBSDおよびZFSベースのストレージソリューション。簡単なインストール作業でNASソリューションを構築でき人気がある。iXsystemsはFreeNASを最新のFreeBSDベースに置き換える取り組みを進めており、今後は常に最新のFreeBSD成果物が利用できるようになると見られる。