"習慣"は、スキル獲得や健康の改善、生産性アップと、さまざまなことに直結する。2016年になり、早くも1カ月以上が経過したが、物事を1カ月間続けることができれば、習慣として定着したと言えるだろう。
The Next Webでは、"30日間チャレンジ"を提唱するブロガーが「新しいことを30日間続ける(原題:Challenge yourself to do something new for 30 days)」という記事で、体験と成功のポイントを伝授している。
記事を書いているJason Zook氏によると、"30日間チャレンジ"で少し前に取り組んだことは睡眠の改善だという。決まった時間を3パターン用意して、ウェアラブルデバイスのJawboneを装着し、10日づつ、その時間に寝るという習慣を続けた。その結果、自分にとって睡眠の質が高い時間がわかったそうだ。
そのZook氏が新たに取り組んでいるチャレンジは「ソーシャルメディア・デトックス」だ。ソーシャルメディア、つまりFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSをやめることだ。
実際にスマートフォンからアプリを削除して、ソーシャルメディアのチェックでスタートしていた1日をコーヒーに変えた。やめた後、それまでいかにソーシャルメディアに時間をとられていたか、自分を賢く見せるかに必死だったことに気がついたという。
中毒的な使い方から脱した後、1週間に1度Facebookで近況を投稿するなど、ソーシャルメディアに支配されない時間の使い方を取り戻したという。Zook氏は30日間の記録をすべて個人ブログに残している。
興味深いのは、結果として得られた"副産物"だ。以前から取り組んでいたポッドキャストをマネタイズして、4万ドルの売上につながった。マネタイズは、デトックスを始めて20日過ぎに浮かんだ"予想もしなかった"アイデアだそうで、エピソードのスポンサーを発掘するなどのプロジェクトが功を奏したようだ。Zook氏は「デジタルライフにまったく新しい視点を持つことができた」と記している。
そのような経験から、Zook氏は30日間新たな取り組みを続けようと思っている人に対し、以下のようなアドバイスを行っている。
何を達成したいのかが重要で、毎日できることから始めるべき
初めて"30日間チャレンジ"を試す人は、10~15分でできることに手を付けるべきとレコメンドしている。例えば運動を習慣づけようとしている人であれば、いきなり無茶なワークアウトを続けることは無理がある。そうではなく、1日の決まった時間、例えば仕事が終わった後の15分ランニングや、階段の上り下りを数セット行うといった気軽な運動を、まずは30日間やると良いとのことだ。
何かをやめる場合は埋め合わせを
新しい習慣が「何かをやめること(禁煙など)」なのであれば、"穴埋め"を用意しよう。禁煙なら、タバコの代わりにガムをかむ行為かもしれないし、ヘビースモーカーなら突然やめることはほぼ難しいので、1日1本に減らすというのも方策だ。ほかにも、コーラを毎日飲み過ぎているといった状況であれば、まずはただの炭酸水に変えるなど、単に嗜好品をやめるのではなく、古い習慣に戻ってしまわないような対策を講じるべきと指南している。
成果測定に固執しない
「5キロ走る」よりも、「最低2キロは走る」と、最低限到達したい目標を設定したほうが、長続きする可能性が高い。成果にフォーカスするのではなく、継続できていることにフォーカスするように。
また、Zook氏は"30日間チャレンジ"として向いているものに、自身がやったソーシャルメディア・デトックスのほか、「20ページの読書」「ガジェットを持たずに15分間のウォーキング」「CSS/HTMLなどプログラミングの15分学習」などを挙げている。