国土交通省は1月29日、ナビゲーションアプリ「ジャパンスマートナビ」の実証実験を東京駅周辺で2月4日より開始すると発表した。歩行者が行きたい目的地までの最適な道順をスマートフォンで案内する。同省によると、地上・地下・屋内を問わずナビできるシステムの実験エリアとしては国内最大規模だという。
このアプリは、地下に設置した「ビーコン」や「Wi-Fi」の電波と、新たに整備した「屋内電子地図」などでナビゲーションを行う。関係各者の協力を得て、各社バラバラに作成されていた地図を統合の上、一定のルールの下で約300個のビーコンを設置した。
今回の実証実験では、新たな測位環境と屋内外のシームレスな電子地図から成る「空間情報インフラ」の活用や応用に向けた知見を収集するとともに、実験参加者に「屋内外途切れのないナビゲーションサービスの利便性を体感いただくこと」を目標にしているという。
実験期間は2月4日~3月6日で、期間中にAndroidアプリを公開する。実施エリアは、東京駅周辺の地下街(大手町・丸の内・有楽町、銀座、八重洲の一部)で、駅改札内などの一部エリアは対象外となる。
検証結果は、屋内電子地図の整備・維持・更新に必要な体制に関する検討や測位機器の設置に関するガイドラインの作成に活用していくとしている。
なお、国土交通省は2014年と2015年にも屋内における経路案内の実証実験を、渋谷駅周辺で行っている。