グンゼは1月6日、NECの技術協力により、着るだけで姿勢、消費カロリー(活動量)、心拍などの生体情報を計測でき、肌着として日常的に着用できる衣料型ウェアラブルシステムを開発したと発表した。

衣料型ウェアラブルシステム

同システムは、グンゼのニット(編み)技術で導電性繊維をインナーに加工し、姿勢センサーや配線として活用したもので、センサーや配線部分もニットで伸縮するため、身体にフィットして動きやすく、洗濯が可能で、日常的に着用できるインナーとなっている。

インナーに施された姿勢センサーの設計は、身体の動きによる皮膚の伸縮を計測したデータに基づき、最適に生体情報を取得できるという。取得できる情報は、姿勢、消費カロリー、心拍。

同システムには、活動量センサーや通信機能を備えたNECのウェアラブル端末が活用され、取得した各種情報はスマートフォンなどを経由してクラウド上で管理できる。

取得したデータを活用して、姿勢・ゆがみ・癖といった身体の状態の可視化、姿勢改善や肩こり予防に役立つアドバイスの提供、利用者間の比較や傾向分析などのサービス提供を行う。同システムにより測定できる項目は、姿勢、消費カロリー、心拍などとなっている。

衣料型ウェアラブルシステムの仕組み

グンゼは同日、同システムのほか、乳牛の暑熱ストレスを軽減するウェアシステム「ウシブル」、編み技術で生地に電気回路を形成し、外部電源に より特定箇所を暖めることができる「発熱ニット」、金属細線、金属めっき糸などの導電性繊維を編みこんだ柔軟かつ伸縮性のある導電性ニットも発表している。

開発途中の「ウシブル」を試着する乳牛