NECは6月10日、ホテル向けの各種ソリューションを「NEC Smart Hospitality Solutions」として体系化し、海外市場での販売を開始したと発表した。今後5年間で500ホテルへの導入を目指す。

新ソリューションは、ホテル基幹業務システムである「NEHOPS」、顔認証システムである「NeoFace」、コミュニケーション・サーバである「UNIVERGE SVシリーズ」、デジタル・サイネージ、客室管理システムなど、ホテル業務に関連する各種ソリューションを体系化したもの。

今回、新たに顧客情報などの各種データをソリューション間で容易に共有可能とする機能を開発、複数のソリューションの連携により、顧客の期待を上回る付加価値の高い「おもてなし」やホテル・スタッフの生産性向上を実現し、優良顧客獲得や収益拡大に貢献するとしている。

具体的には、ホテル玄関に設置したカメラの映像とホテル基幹システムに登録済みのVIPの顔データを顔認証システムを利用してリアルタイムに照合し、VIPの到着に合わせて顧客ニーズに適したサービスの提供が可能になるという。

また、ホテルのチェックイン/チェックアウトの手続きやルームサービスの注文などを、タブレット端末や顧客のスマートフォンから行えるようにし、利便性を高めることも可能とのことだ。

同社は今後、同ソリューションを継続して強化すると共に、アジア・北米市場を中心にホテル向けの各種ソリューションを1台のサーバ上に搭載して提供する取り組みを推進するとしている。

2015年4月にはこの取り組みに基づき、1台のサーバ上にコミュニケーション・サーバやボイスメール、ホテル基幹業務システムとの連携機能などを搭載したホテル向け統合プラットフォーム「Application Platform for Hotels」をアジア市場で販売開始したとのこと。 今後も、ホテル基幹業務システムを始めとする各種ソリューションを同プラットフォームに搭載していく予定という。

また同社は、同ソリューションの海外市場での拡販や導入、サポートを担う組織「グローバルホスピタリティグループ」を2015年4月に新設したとのこと。 今後は海外の主要拠点にも推進部門を設置し、同ソリューションの海外展開を加速していく意向だ。