Facebookは3月25日(現地時間)、年次開発者会議「F8 2015」をサンフランシスコで開催しました!
F8公式サイト
https://www.facebook.com/FacebookDevelopers
この「F8」は開発者向けに行われましたが、新機能の中には企業のマーケティングにとっても影響がありそうなものがありましたので、マーケターの方もチェックしておいたほうが良さそうなトピックスをまとめてみました。
まず基調講演でマーク・ザッカーバーグCEOが披露したデータを見ておきましょう。
Facebookアプリのユーザー数:14億人
Facebookグループのユーザー数:7億人
WhatsAppのユーザー数:7億人
Facebookメッセンジャーアプリのユーザー数:6億人
Instagramのユーザー数:3億人
2014年中にインストールされたFacebookアプリ数:35億本
2014年中にアプリで共有されたコンテンツ数:500億件
過去5年間にFacebookが開発者に支払った金額:80億ドル
目玉は「メッセンジャー」関連の2つの発表
Facebookは「メッセンジャー」に関してF8の直前に、メッセンジャー内でお金をやりとりするペイメント機能をアナウンスしましたが、F8ではさらに2つの大きな機能リリースを発表しました。
開発者が自社のアプリやサービスにメッセンジャーでの共有機能などを組み込むことができる「Messenger Platform」と、メッセンジャーでのカスタマーサポートを可能にする「Businesses on Messenger」です。
■Messenger Platform
Facebookはメッセンジャーをプラットフォームとして開発者に開放。これによって開発者は、リアルタイムGIF画像検索、ボイスメッセージの声をいろいろに変える、チャットしながらお絵かきして友達に送れるようにする、などの新たな機能をアプリとしてメッセンジャーに追加できるようになります。このプラットフォーム化の発表を受けて、今回、新たに40以上のメッセンジャーアプリの提供が開始されました。
また、プラットフォームアプリを使って、Facebookのほかのユーザーがメッセージを送った場合、「Install」ボタンをタップすることでメッセンジャーを終了することなくアプリをインストールすることが出来たり、「Reply」ボタンのタップにより、そのアプリを起動することが可能となるなど、ユーザーを増やす仕組みも用意されています。
メッセンジャーのプラットフォーム化に関する詳細
https://newsroom.fb.com/news/2015/03/messenger-at-f8/
https://developers.facebook.com/blog/post/2015/03/25/introducing-messenger-platform-and-businesses-on-messenger/?__mref=message_bubble
https://newsroom.fb.com/news/2015/03/f8-day-one-2015/
■Businesses on Messenger
「Businesses on Messenger」は、企業がメッセンジャーをカスタマーサポートに使える様にするサービス。例えばオンラインショップが受注ページにメッセンジャーでのサポートが受けられるオプションを追加しておくと、注文確認や受注品の配送状況などの情報をメッセンジャーで送ったり、注文の修正や顧客からのリクエストをメッセンジャー上で受けられるようになります。
「Businesses on Messenger」詳細はこちら
https://messenger.com/business
■一部ソーシャルプラグインの廃止
現在多数のウェブサイトやブログで使われている「Like Box」を始め、「ActivityFeed」、「Recommendations」、「Facepile」といった一部のソーシャルプラグインが廃止され、新たに「Page Plugin」が提供されます。ちなみに新しい「Page Plugin」は、横幅が280px×500pxに変更になっていますので、これまでの設置場所に合わない場合もあるかもしれません。「Like Box」は提供終了となる6月23日以降、完全に停止してしまうため、今のうちに必ず確認しておきましょう。
Page Pluginの詳細はこちら(英語)
https://developers.facebook.com/docs/plugins/page-plugin
■投稿動画の外部への埋め込み
「Embedded Video Player」は、Facebook上に公開されている動画からタグを生成、外部サイトサイトに貼り付けて公開できる動画共有ツール。動画投稿の埋め込み機能自体は昨年夏から提供されていましたが、今回の新機能では動画だけを外部のサイトで表示できるようになりました。これにより、YouTubeなど他のプラットフォーム経由でなく、直接Facebookに投稿される動画が増えるかもしれません。
「Embedded Video Player」に関する詳細はこちら(英語)
https://developers.facebook.com/docs/plugins/embedded-video-player
■広告マーケットプレイス「LiveRail」のモバイル広告ネットワーク強化
昨年買収した広告マーケットプレイス「LiveRail」の広告配信ネットワークの強化も発表されました。まず動画に加えてモバイル・ディスプレイ広告をサポート。さらに、広告のターゲティングのために匿名化されたFacebookのユーザー・データが利用できるようになりました。事前に行われたテストでは、ニュースフィード内の広告効果は、従来のバナー広告の7倍、コストは40%削減という素晴らしい成果が出ており、広告主はより高い広告効果を狙えるようになります。
■Facebook広告と連携できるFacebook Analytics for Apps
「Facebook Analytics for Apps」は、ユーザー数やアプリの使用状況などのデータ分析、マーケティングキャンペーンの改善などが行えるアプリ開発者向け解析ツール。
Facebookが持つ膨大なアプリ利用データの一部を開発者に公開。デバイスを問わず、ブラウザ、スマホ、タブレットなどの複数の環境で使われるアプリを一元的に解析することができ、そのデータをFacebook広告の出稿に活用できます。
例えば、アプリ利用者で購入まで至らなかった人をターゲットにFacebook広告を出稿したり、コンバージョンしたユーザーのデータを元に類似ターゲットを作成してFacebook広告を出稿するなど、プロモーションの測定結果を収益性向上に活用することが出来るようになります。
「Facebook Analytics for Apps」に関する詳細はこちら(英語)
https://www.facebook.com/help/analytics/599567190186874/
いかがでしたでしょうか?こうした「機能」に関する変更からは、今後のFacebookが目指す方向性も見えてきます。マーケターにとっては「モバイル」「動画」がFacebook活用でますます重要に感じられたのではないでしょうか。
本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。
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