電通国際情報サービス(ISID)とUBICは3月31日、UBICの人工知能応用技術であるPredictive Coding(プレディクティブ・コーディング)とその関連技術を用いて、インターネット上の膨大なコメント群から、一人ひとりの嗜好に合ったアイテムや店などの情報を探し出して提案する、新たなデジタルキュレーションサービスの共同開発に着手したと発表した。
両社が開発するサービスは、評価点数や購買・行動パターンではなく、多数の人がそれぞれ意思を持って書き込んだコメント群を人工知能が分析することにより、おすすめするアイテムの精度を高めていることが特長だという。
たとえば、利用者がこれまで読んだ本の好みを数冊から10冊程度指定するだけで、人工知能が嗜好のニュアンスを読み取り、インターネット上の本に関する膨大なコメント群から利用者の嗜好と似たものを自動的に探し出し、「おそらく好みであろう本」を提案することができる。また、本の好き・嫌いの情報から潜在的な嗜好パターンを類推し、別のジャンルの商品を提案するといったことも可能だ。
同サービスは、商品、店など、あらゆるジャンルに適用可能で、両社はすでに、プロトタイプを用いた検証を通じて同サービスの有用性を確認しており、同サービスを構成するビジネスモデルについて、日本国内における特許を共同で出願している。
今後は、電通のデジタルマーケティング領域の事業との連携も図り、2015年中の事業化を目指しているとのこと。