大日本印刷(DNP)は2月5日、学校の授業で使用する紙の小テストを、タブレット端末用教材として活用できる「DNP学校向けデジタルテストシステム」を開発したと発表した。タブレット端末を導入済みか、導入予定の学校・自治体を中心に、3月より協力会社を通して「AnswerBoxCreator(アンサー・ボックス・クリエーター)」として販売を開始する。
同システムは、福岡県の県立高校が採用したほか、全国10数校の公立小・中学校で具体的導入を想定した実証実験を3月に開始。実験用の教材は、教師が自作した小テストのほか、啓林館(啓林館DB)、数研出版、教育出版など複数の教材会社が、同システムに対応した小テスト教材を学校に提供する。
また、自治体が保有する独自教材も実験に使用し、各自治体の児童や生徒の学力傾向も把握する計画だ。
さらに、既存の小テストの多くは、教師がWordで作成しているため、日本マイクロソフトと連携し、Wordで作った小テストをタブレット端末用のデジタルテストに変換可能とした。
システムは、教師がWordで自作した教材に自身の端末で配点や正答などの設定をすることでデジタルテストのコンテンツを作成。生徒のタブレット端末に校内のファイル転送環境を用いて、問題を配布する。
生徒は手元のタブレット端末に配布されたテスト問題に直接解答できるほか、解答内容は解答までの記述プロセスを含めてWord形式で保存される。
教師は、回収した解答を端末上で集計し、生徒ごとの合計点や問題ごとの正答率や解答時間をExcel形式で確認可能となる。
システムの価格は、オープン価格(校内フリーライセンス)となるが、Windows、Office等のソフトウェアの料金は含まない。