確定申告の期限が迫っており、今頃になって慌てて帳簿を始める、そんな個人事業者も多いはず。帳簿作りも大変だが、税務署に行って長蛇の列をみるとゲンナリ……、というのも毎年の恒例行事だ。散々並んだ後に書類の不備を指摘され「直して再提出」となれば、気分はもう最悪「だから会計作業は嫌いなんだ!」と叫びたくなるのも分かる。そこで今回は、もっと簡単に、もっと早く、確定申告を終わらせる方法をご紹介しよう。

帳簿作成だけが大変な訳では無い

社長兼経理担当という個人事業主は非常に多い。税理士を雇えるような会社ならよいが、自ら通常業務もこなし、空いた時間で帳簿を作る人の苦労は並大抵じゃない。本当は毎月少しずつでも作成していれば、それほどでもないのだが、実際には数カ月分、あるいは一年分を一気にやってしまおうという流れにもなりがちだ。

さらに確定申告の締切が迫れば、提出先である税務署には毎日長蛇の列が出来る。並ぶ時間が長い割にあっさり終わることもあれば、当日になって未入力の項目が発覚したり、計算間違いを指摘されたりで、修正&再提出となればもはや仕事どころではない。

もちろん、ひたすら待っているユーザーがいかに多いかは見れば分かるが、毎年の事なのにそれを回避したいと思う方が思考的にはポジティブだ。社長兼任ともなれば、時間はお金と同じぐらい大切なもの。貴重なビジネスタイムを削るよりも、より確実な方法で確定申告を乗り切るほうが、気分的にも時間的にも有効だ。

税務署提出への手間を省く「e-Tax」だが……

そうした税書類の提出にかかる手間や時間を節約できるのが「e-Tax」だ。すでにご存知の方が大半だと思うが、確定申告書の作成や提出をオンライン上で完結できるシステムになる。一見、便利そうに思えるが、実際にはそんなに簡単ではなく、時短効果も薄い。「確定申告書」に必要な項目に数値を入力していく体裁なので、当たり前だが、帳簿の作成、1年分の計算はそれまでに済ませておく必要がある。

また、自宅で行うには、住民基本台帳カードやICカードリーダーが必要で、結局、確定申告に必要な書類を作成するための台帳への記入や計算はすることになる上、e-Taxそのものの使い方や要件なども勉強することが必要になるため、かえって手間になる可能性もあるのだ。

忙しい経理兼任社長の場合、特に手間が重なることだけは避けなくてはいけない。要は正確な書類が作成できれば、税務署に並ぶ時間はともかく、提出の際の時間は最小限で済むわけだ。それにはやはり会計ソフトに任せてしまうほうが確実だ。最近の会計ソフトなら、帳簿の作成から、確定申告に必要な書類の作成まで対応しているので問題は無い。最後に残る課題は、自分の味方になってくれる「会計ソフト」の選び方だ。

電子証明書の入手から始まり、ICカードリーダー、住民基本台帳カード、さらには簿記の知識も必要になる

帳簿作成から申告書作成までできる「やよいの青色申告オンライン」

おそらく、個人事業者を数年でも続けていれば、必ず一度は試したことがあるはずなのが、会計ソフトの導入だろう。多くの青色申告ソフトは非常に良く出来ていて、機能や入力方法を正しく理解すれば、会計知識がある人にとってはそれほど難しいこともなく、すんなり申告書類は作成できる。しかし、簿記の知識がない人にとっては、専門用語や機能の呼び出し方やボタン類の配置の部分で苦手に思うことも多い。

もちろん、マニュアルを熟読すればいいことなのだが、毎日の業務をこなしながらでは、そんな気にもなれない。そんなユーザーの叫びが通じたのか、ここ数年は分かりやすい言葉使いが特長のソフトウェアも増えている。中でも筆者がオススメしたいのは、会計ソフトで有名な弥生が提供する「やよいの青色申告オンライン」だ。

基本的にこのソフトは「かんたん取引入力」という画面をメインに、収入と支出を入力していくだけだ。操作も難しくなく、直感的に操作することができる。分からないときは「使い方ガイド」や「FAQ」を参照してもよいし、各項目に儲けられている「?」マークにカーソルを合わせるだけで、そこに入力するべき内容がポップアップされる。会計ソフトに苦手意識がある人や、はじめて使う人にも安心な、非常に良く出来たシステムといえる。

また、ソフトの名称からも分かるとおり、インターネット回線とPCさえあれば場所を選ばず作業できるのも魅力。例えば、仕事場に詰めていなくても、出張先でノートPCを開いて会計作業を済ませたり、自宅に居ながら入力したりすることもできるのだ。もちろん、確定申告の書類も書式どおりの印刷ができるので、作業が完了すればすぐに税務署へ持ち込むことが可能となっている。

シンプルな構成の画面。製品名に「オンライン」とあるように、ブラウザを使って入力や編集作業を行う

入力作業のほとんどは「かんたん取引入力」で行える。「収入」「支出」「振替」それぞれのタブを使い分け、科目ごとに金額を打ち込んでいけばOKだ

確定申告の書類は案内に沿って進めるだけで、自動計算され作成できる

便利な機能も満載で経営者を楽にしてくれる

忙しい兼任経営者を救ってくれる「やよいの青色申告オンライン」だが、このソフトには様々な便利機能もある。例えば、スマホから同ソフトへの入力が行える「bizNote for 弥生オンライン」アプリや、Twitterからハッシュタグを使って入力できるユニークなサービスもある。それだけでなく、口座情報を一括管理する「MoneyLook」や「Zaim」「Moneytree」と連携することで、銀行口座の入力を省くことも可能。要するに使い込むほど便利になるのが「やよいの青色申告オンライン」のメリットなのだ。

さまざまなアプリケーションと連携すれば、帳簿作成が自動化できる

また、経営者にとってうれしいのはダッシュボード機能だ。売上の推移や支出とのバランス、取引先や科目別のレポートもグラフで確認できる。もちろん、そうした機能は月ごと、あるいは週単位といったマメな入力が必須だが、これらの機能を使えば素早い経営判断に役立てることができるはず。逆の言い方をすれば、ダッシュボードを見ながら売上を伸ばしつつ、入力作業をマメにするクセもつけられるというシステムなのだ。

経営状態の把握に多いに役立つダッシュボードの数々。すばやい経営判断になくてはならない機能だ

さて、今年の確定申告も待ったなしで訪れる。忙しい合間を縫っての会計作業は大変だが、「やよいの青色申告オンライン」を使えば、負担を軽減してくれるはずだ。これまで面倒だった確定申告を最小限の負担で終わらせ、ビジネスに掛ける時間を増やせば売上にも直結する。しかも、通常8,640円/年(税込)ですべての機能が利用できる「セルフプラン」は現在キャンペーン中で、2015年3月16日までに申し込むと、「平成26年(2014年)分の確定申告書」が作成でき、初年度1年間無料で利用できる。このチャンスを生かして、これまでの苦労をいっきに解消してくれる「やよいの青色申告オンライン」で面倒な季節を無事に乗り切ってほしい。