数あるWebメールサービスの中でも使っている人が多いGoogleの「Gmail」だが、1つのアカウントで2つのアドレスが利用できることをご存じだろうか? MakeTechEasierが「2つのGmailアカウントを効率よく使い分ける(原題:Quick Tips: Use Your Two Gmail Addresses Efficiently)」として、使い方を伝授している。

同一アカウントのGmailで利用できる2つのメールアドレスとは、「XXXXX(ユーザー名)@googlemail.com」と「XXXXX@gmail.com」の2つだ。多くのユーザーは@gmail.comを利用しており、@googlemail.comも利用できることは知らなかったという方も多いのではないだろうか。

用途に応じて、複数のWebメールを使い分けている人もいるだろうが、その場合、異なるWebメールを利用するたびに、それぞれログインが必要だ。だが、1つのアカウントで2種類のメールが使えるとなれば、アカウントの管理にかかる手間が省ける。

また、Gmailでは、複数のアドレス宛てのメールを1つの受信ボックスで受け取ることができるので、複数のメールアドレスを使い分ける場合に比べてメールの整理が容易になる。

2種類のアドレスの利用は簡単で、Gmail側では何も設定する必要はない。新しいサービスに登録する際にGmailのユーザー名と同じユーザー名で@以下を「@googlemail.com」と記入すればOKだ。アドレスが「XYZ@gmail.com」なら、「XYZ@googlemail.com」となる。試しに、別のアカウントから@googlemail.com宛てにメールを送ってみよう。Gmailに届くはずだ。

gmail.comと@googlemail.com宛てに同じメールを送信した場合の受信メール

サービス側では@gmail.comと@googlemail.comは全く別のメールアドレスと認識されるので、2つのメールアドレス宛ての通知を同じ受信ボックスで管理できる。また、仕事用は@googlemail.com、プライベートは@gmail.com、といったように使い分けることもできる。

なお、同一のアカウントで複数のアドレスを使いたい時、@gmail.comと@googlemail.comを使う以外の方法もある。Gmailは「.」を無視するため、メールアドレスに「.」を入れるというトリックだ。「XYZ@gmail.com」なら、「X.YZ@gmail.com」となる。

なお、gmail.comとgooglemail.comというの2種類のアドレスが使える理由は、Googleが2つのドメインを登録しているからだ。GoogleがGmailを開始した時、すでにGoogle以外の人や団体が登録していたために「gmail」をドメインとしてが使えない国があり、Googleはその対策として「googlemail」を利用することにしたのだ。

例えばドイツでは、ベンチャー起業家のDaniel Giersch氏がG-mail(Giersch mailの省略)という郵便サービスの目的で「gmail」を先に登録していた。Googleは2012年に和解し、現在はドイツでもgmailとなっている。英国も似たような理由で、2010年にgmailが利用できるようになったが、ロシアなど一部の国では現在もgmail.comが利用できない。