2015年の年頭にあたり、NECの執行役員社長を務める遠藤信博氏は、以下の年頭所感を発表した。
2015年は、2013年に発表した「2015中期経営計画」の最終年であり、2013年の準備段階、2014年の実績を積み上げる段階を経て、今回の中期経営計画で取り組んできたことの成果を収穫し、かつ次のステップへの成長を期する年である。
社会ソリューション事業における注力領域と定めた「ビッグデータ」「クラウド」「SDN」「セーフティ」各々について、様々な納入実績や実証実験を積み上げている。2015年は、この様な実績の積み重ねから具体的な成果が得られるよう、社員一人ひとりが目標の実現に向けた意識を持って行動していくことを期待する。
世界経済は引き続き堅調な成長が続くと見られ、我々の社会ソリューション事業が見据える、ICT(情報通信技術)で高度化された社会インフラに対するニーズは、引き続き拡大する。国内においても、アベノミクスの「第三の矢」である成長戦略「日本再興戦略」の実行が加速され、企業・公共部門の投資や輸出の回復を通じた、中長期的な経済成長トレンドに向かうと期待したい。
昨年12月に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のご指導のもと、NECがシステム設計・インテグレーション支援などを行った「はやぶさ2」が無事に打ち上げられ、6年におよぶ小惑星探査のミッションに旅立った。同機が地球に帰還する2020年に向けて、日本の社会インフラは大きく進化することが見込まれる。現在の中期経営計画、そして次の中期経営計画において、一つでも多くの社会価値を創造し、NECグループとして貢献していきたい。
我々NECグループは、ICTが持つ「リアルタイム」「ダイナミック」「リモート」という価値の源泉を通じて、「安全」「安心」「効率」「公平」という社会価値を創造することで人間社会に大きな貢献をしてゆく。昨年発表した、新しい事業ブランドメッセージ"Orchestrating a brighter world-世界の想いを、未来につなげる"に込めた想いを、すべての社員が熱く共有し、我々が持つICTアセットやインテグレーション力を活かし、世界各国の人々とともに協奏しながら、明るく希望に満ちた暮らしと社会を実現していこう。