米Dropboxは12月3日(現地時間)、ビジネス向け「Dropbox API」を発表した。ビジネス向けDropboxの利用企業はすでに10万社を超えているという。

新しいAPIにより電子情報開示やデータ紛失防止、カスタム ワークフロー、デジタル著作権管理といった企業の重要なプロセスに対応。「Guidance Software」や「CloudLock」「Splunk」「IBM WebSphere Cast Iron」「Dell Data Protection」など、20を超えるサービスの統合機能を提供する。

Dropboxは先日、米Microsoftとの提携を発表したが、Microsoft OfficeやSalesforce、DocuSignといったソリューションをはじめ、30万を超えるアプリがDropboxと統合されている。

こうした流れに合わせ、ビジネス向けDropbox APIを利用することで、デベロッパーはビジネス向けDropboxのチームレベルの機能にアクセスできるようになる。また、ビジネスに欠かせないチーム向けアプリケーションの導入や管理を行うための管理者権限を強化することで、新たなカテゴリの統合機能も提供していくとしている。

例えば電子情報開示では、ビジネス向けDropboxアカウント内に電子形式で保存された情報(ESI)を安全に収集・保存できるという。GuidanceやNuixなどのサービスと統合することで、管理者は訴訟や仲裁、規制に関する調査に対応しながら、関連するESIを保護できる。

また、データ紛失防止(DLP)では、ビジネス向けDropboxアカウントに保存された機密データを保護。CirroSecure、CloudLock、Elastica、Netskope、Skyhigh Networksなどのサービスとの統合で、企業規模でのデータ紛失防止や監査、コンプライアンス機能が実現できるといい、機密データ管理も容易になるとしている。

ほかにもセキュリティ情報イベント管理(SIEM)やデジタル著作権管理(DRM)、シングルサインオン(SSO)など、多くのビジネスプロセス上で必要不可欠なサービスとの連携が図れる。