富士フイルムは11月25日、バッテリ交換タイプでDR方式のカセッテサイズデジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Smart」シリーズを発表した。
同シリーズは、新開発のノイズ低減回路を搭載することにより、低線量での撮影を可能にした他、撮影画像からX線の散乱線成分を除去する新画像処理ソフトウェア「Virtual Grid」を使用することで、金属製フィルタのグリッドを使用しなくても、画像のコントラストと粒状性が向上するため、被ばく量を低減することができる。また、高い抗菌性能と持続性を合わせ持つ独自の抗菌コート技術のHYDRO AGにより、カセッテ全面を、銀系抗菌剤を含有した超親水性膜でコーティングした抗菌仕様にすることで、表面に付着した汚れを落としやすく、清潔で衛生的に使用できる。そして、撮影後のデータをコンソールに転送しなくても、内蔵メモリに最大100枚の画像を保存できるメモリモード撮影機能を標準搭載し、回診撮影など、撮り溜めが求められる場面でもコンソールレス運用が可能となっている。
この他、フラットパネルセンサの裏面カバーの内側全面をリブ補強した新フレームには、金属の中で最も軽量かつ強度性能に優れたマグネシウム合金を採用し、重量が14×17サイズで2.6kg、17×17サイズで3.2kgと、バッテリ交換タイプでDR方式のカセッテサイズデジタルX線画像診断装置として、世界最軽量を実現している。加えて、この裏面カバーの基礎フレームには、軽くて強い建築構造の手法として広汎に利用されるシェル(貝殻)構造を採用し、全面耐荷重310kgと高い堅牢性を実現した。さらに、基礎フレームの側面は、病棟撮影時などで患者とベッドの間にカセッテを挿入しやすい、丸みを帯びたラウンド形状とすることで、作業効率の向上が期待できるとしている。
なお、12月1日より富士フイルムメディカルを通じて販売を開始する。