首都高技術、エリジオン、朝日航洋の3社は11月20日、道路・構造物の維持管理の支援を目的としたシステム開発を共同で実施することに合意し、地理情報と3次元点群データを活用したシステム「InfraDoctor」を開発したと発表した。

同システムは朝日航洋が提供するGIS(地理情報システム)とMMS(移動計測車両による測量システム)で計測した3次元点群データや全方位動画などを連携させ、道路・構造物の状況を画面上で確認したり、点群データから必要な図面を自動作成したりすることで、道路・構造物の維持管理業務をトータルでサポートするシステム。

「InfraDoctor」は三つの基本機能を備えている。まず一つ目は「GISプラットフォーム機能」。MMSで取得される3次元コンテンツと道路維持管理業務に欠かせない橋梁などの図面、点検記録データを、位置情報をベースに統合管理し、各種データの総合窓口として点検業務の効率化を図ることができる。

GISプラットフォーム機能

2つ目は「点検結果台帳機能」。これは、日々実施される道路・構造物の点検・補修の最新情報を簡単に検索し入手できる機能。橋脚番号や距離標をキーに関連する構造物の情報を一括で検索できるほか、劣化に起因する事故が発生した場合などにおいて同種構造物の検索を可能とし、緊急点検業務のリードタイム短縮を実現する。

3つ目は計測した道路・構造物の3次元点群データを活用し、各工程を効率化する「3次元点群データ活用機能」。例えば、オフィスにいながらにして3次元での位置関係を含めた任意の寸法を計測することや、GISから取得した現場の地理情報、レーザースキャナーで計測した点群データにより作成された空間、重機のCADデータを画面上で融合し、軽快に表示しながら重機と構造物の干渉をシミュレーションが可能となる。加えて、3次元点群データを活用し、建築磁器が古く図面が残されていない道路や構造物のCADデータ化を支援する機能、取り込んだ地理情報と点群データを活用し規制図を素早く簡単に作成する機能も備えている。

点検車シミュレーション機能

CAD図面作成機能

なお、「InfraDoctor」のベータ版が11月20日より東京都内で2日間開催される「ハイウェイテクノフェア2014」で参考出展してされる。