大人になって新しいことを学ぶのは容易ではない。学生と違って時間が制限されているし、子どもの頃のような吸収力はない。年齢によっては体力的に無理がきかなくなった……という人もいるだろう。
そんな人におすすめの記事がTNWの「新しく学ぶための3つのシンプルステップ」だ。やる気だけ乗り切ろうとするのではなく、大人だからこそ、脳や体の仕組みを利用して効率良く学んでいこう。
学びの仕組みを理解する
私たちが考えたり、記憶したりするとき、脳の表面にある大脳皮質が働くをご存知だろうか。新しいことを学ぶときもこの大脳皮質が大活躍する。
答えを見つけて思考を続ける時、、解決を模索するとき大脳皮質は大きくなり、問題を解決すると収縮して元に戻る。もちろん、学んだ内容やスキルは収縮した後も残る。
記事によると、学習の効果を最大に得るには間隔を置いて反復することだという。つまり、テスト前にやりがちな徹夜学習は、あまり効果的ではなかったわけだ。適度に間隔を置いて学習できる"学びの土台"を構築するイメージを頭の中に浮かべておこう。
失敗を受け入れる準備を
間隔を置いて学習するのだから、失敗や間違いも起きる。もちろん、失敗や間違いは近道ではない。
だが、新しいスキルを身につけ、自分自身を進化させていくためには、失敗から学ぶことが大切だ。だから、自分の失敗や否定的なフィードバックを許容できるような心づもりでいよう。
物事がうまく行かない時に私たちは、「失敗が警告となって行動を起こし、解決策を見つけようとさらに注意する」、もしくは「失敗を脅威に感じて、自分自身を守るために間違いを直視しない」のどちらかを選ぶ。もちろん、前者を選ばないことには、学習しない。
前向きな気持ちをどう活用していくか。大脳皮質の中の前頭葉は、意欲やポジティブな感情に関わるドーパミンが分泌されるところだ。失敗に対して、想像していたドーパミンが分泌されないと、「今後は同じ間違いをしないように」と脳はトレーニングされるようになる。
間違えても大丈夫。誰にだって失敗や間違いはある。あきらめずに脳をトレーニングして行こう。
コーヒーよりも昼寝
カフェインが私たちを興奮させることは有名なことだろう。カフェインをうまく利用すれば、記憶力が高まるという結果もある。
だが、記事によると、全ての学習機会において好結果をもたらすのではなく、受動的に学んでいるときには助けになるが、能動的な学習では効果がないとのこと。
ジョンズ・ホプキンス大学の調査では、学習後に飲んだ方が効果があるという結果も出ている。
だが、コーヒーよりも効果がありそうなのは昼寝だ。学習後に昼寝をとるとシナプス強化につながり、記憶を構築してくれることで新しく学習できる余地も生まれるとのこと。
いかがだろうか。ポイントは、「時間をかけて反復学習」と、「間違いから学んで、昼寝をする」。これがスマートな大人の学び方といえそうだ。