米Googleは7月17日(現地時間)、2014年第2四半期(4月-6月)決算を発表した。売上高22%増を達成して市場の予想を上回ったが、依然としてモバイル広告へのシフトの影響が見て取れる。同社はまた、最高ビジネス責任者(CBO)のNikesh Arora氏の退任も発表した。同氏はソフトバンクのバイスチェアマンに就任し、またソフトバンクが新たに米国で設立するSoftBank Internet and Media(SIMI)のCEOを務める。

6月期の売上高は159億6000万ドルで、前年同期比22%増だった。非継続事業(Motorola Mobilityなど)の純損失を含む会計原則 (GAAP) ベースでは、純利益が34億2000万ドル(前年同期比6%増)で、EPSは4.99ドル。非GAAPベースの純利益は41億8000万ドル(同24%増)で、EPSは6.08ドルだった。

売上の内訳は、Googleのサイトからが109億4000万ドル (前年同期比23%増)。これはGoogleの売上高の69%に相当する。Googleネットワークと呼ばれるパートナーサイトからの売上高は34億2000万ドル (同7%増)で、Google売上高の21%。クリック単価は前年同期比6%減で、ペイドクリック数は同25%増だった。

Nikesh Arora氏は、Googleが株式上場(IPO)を果たした2004年にGoogleに入社した。欧州事業の責任者、セールス部門の責任者などを経て、2011年にシニアバイスプレジデント兼CBOに就任した。Googleではディスプレイ広告事業を成長させ、同社の広告市場の拡大をけん引した。Googleの屋台骨である広告事業のキーパーソンであり、その人物がソフトバンクに移ったことは米国において驚きをもって受け止められている。

Arora氏の後任は未定で、CEOのLarry Page氏のシニアアドバイザーであるOmid Kordestani氏が暫定的に務める。