米Boxは7月15日、Businessプランを利用する企業顧客向けストレージの容量の上限を撤廃することを発表した。同時に、Microsoftとの提携により、同社のクラウドサービス「Microsoft Office 365」との統合を進める計画も発表した。
Businessプランは1ユーザー当たり月額1,800円で提供する有料サービス。ストレージ機能のほか、コンテンツコラボレーション、ユーザー管理などの機能も利用できる。これまで1社当たりのストレージ容量は1TBという上限を設けていたが、今回廃止された。
Boxは、ストレージのコストが過去20年で約2万2,000分の1に下がったことに触れ、2010年よりEnterpriseプランの顧客にはストレージ容量を無制限としていたと説明する。
ストレージの上限がなくなることで、顧客はビジネス上のバリューにフォーカスできるようになり、企業全体でのBox導入と活用が進むことがわかったという。米Amazonがこの分野に進出し、米Googleら既存ベンダーを交えてオンラインクラウド市場の競争が激化しているが、「ストレージの戦いが加速するのではなく、終わりに近づきつつある」とBoxはブログで語っている。
また、Microsoftとの提携により、Office 365との統合を進めることも発表した。この日「Box for Outlook 2013」と「Box for Office 2013」の2製品を発表、前者はOutlookからBoxに保存したファイルへのリンクを迅速に共有できるもので、後者はBox上でWord、Excel、PowerPointのファイルの開示、編集、保存、共有ができるサービスだ。
ストレージの上限撤廃は同日より、「Box for Outlook 2013」「Box for Office 2013」は秋に提供を開始する。