NTTデータグローバルソリューションズ(以下、NTTデータGSL)、東洋ビジネスエンジニアリング(以下、B-EN-G)、シスコシステムズ(以下、シスコ)、SAPジャパンの4社は7月11日、海外の完成車メーカーと新たに取引を開始することで海外事業の強化を目指している日本の自動車部品サプライヤー向けに、SAP ERP導入テンプレートとデモ環境を共同開発し、同日から順次提供開始すると発表した。
同ソリューションは、SAP ERPの自動車業界向けテンプレート(SAP Best Practices for Automotive)と、NTTデータGSLが欧州の自動車OEMメーカーから得た知見やノウハウを組み合わせたシステムをコアとしている。
加えて、世界の自動車OEMメーカーおよび自動車部品サプライヤーにおけるSAP ERPの導入経験をもとにSAPが開発したアドオンソリューションであるSAP Automotive Consulting Solutions(以下、SAP ACS)と、製品ライフサイクル管理及び統合部品表管理ソリューションであるSAP Product Lifecycle Management(以下、SAP PLM)、製造実行管理ソリューション(MES)であるSAP Manufacturing Execution(SAP ME)に、B-EN-Gが持つ製造実行管理や物流管理のノウハウをもとに追加開発した簡易入出荷処理機能等を備えたシステムを組み合わせている。
また、大量データを高速処理/分析するSAPのインメモリープラットフォームであるSAP HANAに対応している(SAP MEは2015年中に対応予定)。
システム基盤には、Cisco Unified Computing System(以下、Cisco UCS)を採用。同ソリューションに最適化されたCisco UCSはSAP HANAアプライアンス製品として、SAP社より認定を受けている。
さらに今回、NTTデータGSLとシスコ両社のSAP HANA専門チームが連携し、同ソリューションのためのカスタマイズが実装されており、SAP HANA上の各製品がそれぞれ最大限パフォーマンスを発揮するよう設計されている。
同ソリューションは、設計開発から内示、受注、部品調達、生産、納品という一連の業務プロセスや会計処理、所要量計算、原価管理等を包括的に実現する。
加えて、完成車メーカー固有の書式/EDIを用いた取引や、設計変更対応、ジャストインシーケンスに対応した出荷処理等もサポート。
なお、今後、NTTデータGSL、B-EN-G、シスコ、SAPジャパンは、同ソリューションの利用業種拡大を予定しており、特にトランジスター、ダイオード、コンデンサー、サイリスタなどディスクリート業界向け部品などのさまざまな素材を取り扱う部品メーカーへの対応を予定している。