IDC Japanは3月17日、2013年通年の国内サーバ市場動向を発表した。これによると、2013年の国内サーバ市場規模は、前年から1.1%増加し、4,608億円。また、出荷台数は前年から0.5%減少し、57万台だった。
2013年の国内サーバ市場は、x86サーバ、メインフレーム、ビジネスサーバ、スーパーコンピューターが前年から出荷額を増やした一方、UNIXを主なOSとするIA64サーバとRISCサーバは、共に前年比で40%以上のマイナス成長となった。UNIXサーバ市場は、更新需要主体の市場となっており、新たなシステム需要を取り込めていないことが背景にある。
同社は「2013年の国内サーバ市場は、特にx86サーバが出荷額を増やし、市場全体に占める割合が前年から7.3ポイントアップの63.1%を占めた。x86サーバは、円安の影響による部材コストの上昇やサーバ統合を背景に、平均単価が前年から14.3%上昇している。2013年は、景気回復の兆しもあり、情報サービス関連だけでなく、金融、製造、官公庁関連の大口案件も目立った。今後も国内サーバ市場は、x86サーバが市場の動向を左右することになるだろう」と説明している。
また、ベンダー別出荷額では、富士通とNECの出荷額シェアが共に20.6%タイの首位となった。富士通はx86サーバの出荷額で前年比2桁の成長を確保し、NECはメインフレームで大型機の出荷が好調だったことが要因。x86サーバの出荷台数においても、NECと富士通が共に1位を獲得した。
出荷額3位はIBMで、前年比でマイナス成長となり、前年の2位から一つ順位を落とした。x86サーバとビジネスサーバの出荷がプラス成長となったが、RISCサーバとメインフレームが前年から2桁のマイナス成長だった。
4位はHPで、x86サーバとビジネスサーバはプラス成長を確保したものの、IA64サーバが大幅なマイナス成長となった。5位は日立製作所で、x86サーバは2桁のプラス成長を確保したが、RISCサーバとメインフレームが前年割れとなった。
IDC Japanでは、同時に2013年第4四半期(10から12月)の国内サーバ市場動向も発表。これによると、同期のサーバ出荷額は1,147億円で、前年同期比で7.0%増加。製品別では、x86サーバとビジネスサーバが前年同期比で2桁のプラス成長となった一方で、IA64サーバ、RISCサーバ、メインフレームが前年同期比で2桁のマイナス成長となった。
ベンダー別では、NECが前期に続き首位を獲得。メインフレームとx86サーバ、IA64サーバが前年同期比でプラス成長した。2位は富士通で、x86サーバが好調だった。3位はIBMで、x86サーバとビジネスサーバがプラス成長だったが、RISCサーバとメインフレームが2桁のマイナス成長だった。以下HP、日立製作所、デルの順。前年同期から、NECが順位を2つ上げ、富士通とIBMが順位を1つ落とした。また、HPと日立製作所の順位が入れ替わった。