ノークリサーチは2月3日、年商500億円未満の国内民間企業1000社の経営層および管理職を対象に行ったIT投資指標に関する定点観測調査の結果を発表した。

定点観測調査は4月、7月、10月、1月の年4回実施され、調査の結果、2012年11月以降、経常利益DIの値は改善を続け、2014年1月には9.4とプラス10に近い値まで回復したことがわかった。経常利益DIとは、前回調査時点と今回調査時点を比較した場合の経常利益変化を尋ね、「増えた」と「減った」の差によって算出した「経常利益増減指数」。

IT投資DIと経常利益DIの全体変化(年商別) 資料:ノークリサーチ

IT投資DI(今四半期以降のIT投資予算額が前四半期と比べてどれだけ増減するかを尋ね、「増える」と「減る」の差によって算出した「IT投資意欲指数」)についても、2011年11月から回復傾向が見られたが、前回調査の2013年10月にはわずかに下落する形となった。種々の経済指標は改善傾向を示しているものの企業規模や業種/業態による違いも見られ、必ずしも一様に改善しているとはいえない状況。だが、年が明けた2014年1月にはプラス8.0ポイントと大幅な改善が見られ、経常利益DIと同じ9.4という高い値を示す結果となった。

このIT投資DIの上昇がWindows XPのサポート終了や消費税率改正対策といった一時的かつ不可避なIT投資によるものなのか、それとも経常利益の改善に伴う持続的なIT投資の兆候なのかを見極めることが重要になると同社では述べている。