総務省は12月11日、放送と通信の連携によるスマートテレビの実証実験「Hybridcast 2014」を実施すると発表した。三菱総合研究所が請負主体となって2014年1月~3月中旬の期間で実験を行う。
同実験は「スマートテレビの標準化に関する実証実験」の一環として実施。三菱総合研究所のほか、日本テレビ放送網やテレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョン、マルチスクリーン放送協議会、北海道テレビ放送が参加する。
「Hybridcast 2014」は、ハイブリッドキャスト技術を活用。この技術は、放送と通信を連携させた新しいテレビサービスを実現するもので、利用するには対応テレビ受信機が必要だという。
SNSで他ユーザーと一緒に番組を楽しんだり、スマートフォンやタブレットと連携することで好みのカメラ映像を選択できるほか、クイズや人気投票への参加が可能になる。
総務省では放送サービスの高度化に関する施策の一つとして、放送番組とWebが連動して多様なコンテンツやアプリケーションがテレビやモバイル端末上で動作するスマートテレビを推進している。
ただ、公共の電波を利用した放送を受信するテレビ端末という役割を考慮すると、視聴者視点に立って安心・安全な仕組みが損なわれることのないようなサービスを提供することが求められるという。
三菱総合研究所などはこの点から、ハイブリッドキャスト技術を活用してユーザー視点に立った使いやすいインタフェースの実現を目指すという。また、安全・安心な新サービスの普及促進を目指して、参加各局が現在放映している番組を通して検証を行うとしている。
なお、ハイブリッドキャストはNHKが先行して提供しており、「CEATEC2013」でも展示されていた。