NECエンジニアリングは11月6日、超音波を使用し、3次元で人の動作や動線を誤差10cm以内(評価環境により精度が異なる場合あり)の精度で測定可能な、超音波3D位置管理ソリューション「SmartCoordinator(スマートコーディネーター)」の販売を開始すると発表した。出荷開始は2014年3月を予定している。
同ソリューションは、人や物に取り付けたタグ(充電式)から出る超音波を、天井や壁などに設置したレシーバにて検知することで、タグを持つ人や物の位置や動作を3次元で測定するもの。例えば、物流センターなどにおいて作業者の手首に取り付けたタグの位置を測定することで物品の取り出し・収納が正確に行われているかを把握し、間違った動作を行った場合にはアラームを鳴らすなど、人的ミスの削減を可能にする。
主な特徴は、超音波の使用により、従来の無線や赤外線方式ではできなかった3次元での位置測定が可能となり、計測誤差は10cm以内。また、タグの位置を最短80msecで検知可能なため、人や物の動きをリアルタイムで詳細に把握できる。
天井や壁などに複数取り付ける超音波検知用レシーバとホストサーバをケーブルで接続するため、レシーバへの電源供給用追加工事やバッテリー交換などが不要。また、無線や赤外線方式ではレイアウト変更のたびに電波強度や赤外線照射方向などを検証・調整する必要があるが、同ソリューションではレシーバの設置位置をホストサーバに登録するだけで使用できるので、頻繁にレイアウト変更がある物流センターや製造現場においても、その都度大がかりな工事を行う必要がなく、導入費用や保守費用の削減が可能となる。
製品価格は、315万円から(ソフトウェア、ホストサーバ1台、レシーバ25個、タグ5個)。同社は、物流業や流通業、製造業などにおける作業プロセス管理、安全管理、動線管理分野向けに拡販し、今後3年間で30億円の販売を目指す。