Freescale Semiconductorは10月28日、産業市場向けのアナログポートフォリオを大規模に拡充すると発表した。
産業分野では、機械技術から電子オートメーションへの移行により、多様な製品カテゴリで成長が続いている。同社では、車載用アナログソリューション技術をベースとした今回のポートフォリオによって、成長著しい産業オートメーションのグローバル市場に向けて性能、信頼性、および機能安全性を備えた20種類以上の製品を提供するという。活用することで、システム設計を大幅に簡素化し、市場への製品投入期間を加速できるとしている。
ターゲットとして、FAシステム、産業用ネットワーキングの電源管理装置、ポータブル医療製品、スマートホームとビル制御、およびエナジーストレージシステムなどを挙げている。今回、これらの市場向けに機能安全、パワーマネジメント効率、コネクティビティを統合したシステムベースチップ(SBC)、ミッションクリティカルなアプリケーションに応じた高精度の信号測定機能と超低消費電力性能を備えたバッテリ管理センサ(BMS)ソリューション、ブラシ付きおよびブラシレスDCモータの高電流ドライブアプリケーションで優れた熱効率を達成し、条件の厳しい動的負荷環境でソレノイドの高精度のドライブプロファイルを発揮するパワードライバ、スペース効率、様々な診断機能、包括的な故障管理機能を必要とする高密度で高電流のI/Oスイッチングアプリケーション向けのパワースイッチなどをラインナップした。
同社のアナログ製品は、拡張温度範囲での稼働をはじめとする産業市場の厳しい要件を満たしている。製造プロセスを整備することにより、部品の欠陥率を10年間の連続稼働で100万個当たり50個未満を実現している。加えて、産業向けアナログ製品の95%は、長期製品供給プログラムの対象として発売から最低10~15年の供給が保証されるという。
また、産業向け製品において、機能安全は常に高い可動率を維持し、不測のシステム障害が生じた際にも事前の対策に準じてシステムを確実に稼働させるための重要な要件となっている。同社には、車載産業の厳密な安全要件を継続してクリアしてきた35年に及ぶ資産があり、拡充された製品は、産業分野に共通する厳しい安全要件に適合する十分な機能安全を備えているという。先進の機能冗長性、システム正常性モニタリング、およびシステム障害制御の機能を備えており、システムセーフティの重要な処理を問題なく実行するとしている。
この他、SafeAssure機能安全プログラムは、ユーザーがより容易に国際標準化機構(ISO)26262や国際電気標準会議(IEC)61508などの車載および産業市場の機能安全基準への準拠を達成できることを目的としており、機能安全の導入をサポートするように最適に設計されたハードウェアとソフトウェアのソリューション、およびツールセットが提供される。