ユースケースに学ぶ、『MailStore Server』を活用した課題解決
現在のビジネスでは欠かせない存在となった電子メールは、重要なコミュニケーションツールであるばかりでなく、企業にとっては保護するべき情報資産でもある。しかしながら、メールでやり取りされた情報は、必ずしも厳正な管理のもとで保存されてはいないのが現実だ。そこで、メールを安全に保管しつつ、効率的に業務を行うための情報源としても利用できるメールアーカイブソフト『MailStore Server』について、その活用事例とともに紹介したい。
既存のメールシステムはそのままに、安全なアーカイブ環境を容易に実現
ウェアポータルが提供する『MailStore Server』は、全世界で15,000社以上の導入実績を誇るメールアーカイブソフトだ。その最大の特徴は、充実した機能と使い易さ、そしてコストパフォーマンスの3つを兼ね揃えている点にある。現在、メールの保存のあり方をめぐっては、業務効率化やメールデータの保護、監査・コンプライアンスといった課題が叫ばれているが、『MailStore Server』であれば、既存のメールシステムに手を加えることなく、これらの課題を解決することができるのである。
課題1
Windows XPのサポート終了
来年4月にマイクロソフトによるWindows XPのサポートが終了するため、多くの企業ではクライアント環境の移行に追われている。POP3でメールを取込んでいる場合はメールデータがクライアント端末上にしか存在しない為、その際にはクライアント端末に保管されたメールデータの移行も必要となるが、移行作業は思いのほか手間がかかるものだ。しかも、XPと同時にOffice 2003のサポートも終了するので、Outlook 2003を使用している場合には、たとえ新しいOSを使っていたとしてもメールデータの移行が必要となるケースがある。
解決策1
『MailStore Server』に標準で用意されているクライアントコンポーネントを使えば、メールクライアントから『MailStore Server』に直接データをアーカイブすることができる。移行後のメールクライアントには、わずか2クリックでアーカイブ済みのデータが復元されるため、手間もほとんどかからない。
課題2
メールシステムのパフォーマンス低下
クライアントにしてもメールサーバーにしても、保存するメールデータの量が大きくなりすぎると、動作が一気に遅くなる。例えばメールクライアントからメールを開くとき、メールの一覧をスクロールするとき、そしてメールを検索するときに時間がかかり過ぎたのでは、ユーザーにとって大きなストレスとなる。
解決策2
時間の経過と共に参照頻度が低くなる過去のメールデータを『MailStore Server』へ移動することで、いつまでもメールサーバーにもメールクライアントにも置いておく必要はない。『MailStore Server』へ移動したメールは、専用クライアントソフトやWebブラウザを始め、Outlook用アドインやIMAP接続により、メールクライアントを使用して引き続きユーザーから参照することが可能だ。しかも、『MailStore Server』は膨大なデータを保管してもパフォーマンスが落ちない独自設計を採用しているので、アーカイブ容量にかかわらず迅速な検索が可能だ。運用開始後のストレージの追加も極めて簡単で、データの増加に合わせた無理のないストレージの拡張が行える。
課題3
クラウドとの連携
オンプレミスでのメールシステムの運用には手間とコストがかかることから、メールシステムをクラウドに移行するニーズが高まっている。その一方で、大切なデータは手元に置いておかないと不安という声も大きい。また、クラウドサービスのアーカイブオプションはそれ自体が結構高額であり、しかもディスク容量が膨らみ月額費用は増大する一方となる。
解決策3
『MailStore Server』は、Office365やGoogle Appsといったクラウドサービスとの連携をサポートしている。例えば、クラウド側には直近3か月分のメールだけを置くようにして、それ以前のメールデータを『MailStore Server』に集約するような運用を行えば、クラウドの使用料を大幅に削減するとともにデータを社内で安心して保管することができるのだ。
事例に学ぶ、『MailStore Server』
ユーザーニーズA
Outlookの動作を改善し、お客様へのレスポンスタイムタイムを短縮
コンサルティング会社A社では、社員からOutlookでのメール検索が遅いという声が続出した。そこで、なるべくメールの整理をするよう呼びかけたが、過去のメールを消すことは業務上難しいという反対意見が多かった。そのため、クライアント、メールサーバー以外の場所にメールデータを出しつつ、いつでもアクセスできる環境が求められた。
ユーザーニーズAの最適解
A社では『MailStore Server』の導入を決め、クライアントコンポーネントを用いてOutlook上に蓄積されたメールを『MailStore Server』にアーカイブする手法を選択。ユーザーに手順書を渡してそれぞれ独自に作業を行うよう促したところ、わずか2、3日中に全員が移行を終えたのである。導入後、ユーザーからはOutlookの動作が軽くなった上、過去のメールを素早く探し出せるようになったことで、お客様からの問合せへのレスポンスタイムを短縮できたと好評だ。
ユーザーニーズB
クラウドへのスムーズな移行と、障害に備えたバックアップ環境を実現
食品メーカーB社は、Windows XPのサポート終了を期に、オンプレミスのメールシステムからOffice365への移行を決断した。その際に、メールサーバーとメールクライアント両方のメールデータのクラウドへのスムーズな移行が課題となった。また、クラウドサービスの障害により過去のメールが参照できなくなったり、消失してしまうといった事態に備えて、バックアップは自社で保管したいという要望があり、その対策も要検討事項となっていた。
ユーザーニーズBの最適解
B社は、一度メールサーバーとメールクライアントのデータを『MailStore Server』に集約し、そこからOffice365へとデータを送ることで、これまでのメールフォルダ構成をそのままに、素早くメール環境を移行することに成功。合わせてその後のメールアーカイブも『MailStore Server』で実施するようにしたため、クラウドサービスのバックアップ対策として自社でメールの保管を行うことも実現できた。
ユーザーニーズC
ストレージのコストを節約し、引き継ぎ業務も短期間且つスムーズに
保険会社C社では、その業務上メールには事故現場などの証拠画像が大量に含まれることから、メールサーバーの容量がパンク寸前となっていた。だからといって証拠保全のためにはデータの消去は行えず、効果的なデータの保管方法が課題となっていた。またC社では担当者の異動が多く、その都度、大量の添付ファイルを含む巨大なメールデータを後任者へコピーして引き渡しており、その時間や手間の多さに対して改善を求める声が上がっていた。
ユーザーニーズCの最適解
C社は『MailStore Server』に過去のメールをすべてアーカイブすることで、メールサーバーのディスク容量に余裕を持たせることに成功。メールサーバーにディスクを追加するとなると頻繁な読み書きに対応できる高価なストレージが必要となるが、参照頻度が少ない過去のメールデータが大半となるアーカイブ用途にはそれほど高速性は求められない。その為、安価なストレージで対応することができ、ストレージのコストを節約することができた。また、担当者が変わった際にも、アーカイブフォルダに読み取り権限を付与することで新しい担当者にも参照できるようになるので、過去のメールを丸ごとコピーする必要もなくなり、それまで業務の引き継ぎにかかっていた時間を大幅に削減することができた。
まとめ
『MailStore Server』が、多くの企業が抱えるメールの保管にまつわる課題の解決に役立つことがおわかりいただけただろうか。『MailStore Server』にはまだまだ豊富な機能が搭載されているので、自社にあった機能と活用方法を見つけるためにも、一度同社の資料をダウンロードしてみて欲しい。