スリーディー・システムズ・ジャパンは8日、3Dプリンタのソリューションを体験できるショールームを東京の恵比寿ガーデンプレイス内にある同社内に開設したと発表した。
ショールーム内覧会では、3D Systems シニアバイスプレジデント プロダクションシステム ジェネラルマネージャー兼スリーディー・システムズ・ジャパン 代表取締役 ケビン・マカレー氏が登壇。
ケビン氏は、同社について「近年非常に大きな変化を遂げ、5年前までは工業用のプロトタイピング用の大きなプリンタだけを売っていた会社。それが、現在は広範な製品を取り扱っている。家庭用のプリンタから、製造用の大型工業用製品も取り扱い、ソフトソリューションも手がけ、パーツビジネスやエンタテイメント、航空・自動車業界の製品など手広く取り扱っている」と言及。
さらに「3Dプリンタに関する特許を約1,200種保有し、1,100名の従業員。30カ国で事業を展開、販売代理店が500社おり、プリント素材は100個保有する。さらに、世界で10箇所のクリエイティブセンターをはじめ、SLA、SLS、SLM、FTI、CIP、PJP、MJPといった様々な用途に利用できるプリントエンジンを7個、コンテンツ作成のエンジンを3つ保有する」と同社の変遷や概要について紹介した。
同社が保有するプリントエンジンは「SLA、SLS、SLM、FTI、CIP、PJP、MJP」があり、右に進むにつれて家庭向けの安価な製品から工場やオフィスでのプロトタイプを作るための工業製品用とエンジンを使い分けてソリューションを提供している。また、自動車業界や航空業界をはじめ、防衛業界といった工業用以外に、補聴器といった医療業界向けのソリューションも提供し、非常に広範なソリューションを提供している。
また来賓として、芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 生産システムデザイン分野 教授 安齋正博氏と東京大学 生産技術研究所 機械・生体系部門 教授 新野俊樹氏が登壇。
安齋氏は、「3Dプリンタの良いところは、どんな形でも具現化できること」と言及。その上で「悪いところは扱える材料が少なく、3次元CADの知識が必要」と強調した。新野氏は、「3Dプリンタが持てはやされている理由は2つあり、1つは3月にあったアメリカのオバマ大統領の製造業のを活気付けるための3Dプリンタに関する言及、もう1つが3Dプリンタに関する特許が切れ、多額の特許料を払うことなくオープンソースを活用することで実現した低価格モデルが提供ができるようになったこと」とその理由を紹介した。
さらに、同社のGeomagicSolutions事業部について3D Systems GeomagicSolutions APAC セールスシニアディレクター Dennis Jung氏が登壇。
同社が3Dプリンタの販売だけでなく、ソリューションの提供も同社の事業の核であるとし、「Reinventing the Engineer's Desktop」というGeomagicSolutions事業部が抱えているビジョンを紹介した。
担当者によると、同ショールームは事前に連絡をし、予約をすれば導入を検討している誰しもが施設を利用することができる。その際に、施設内にある3Dプリンタや、3Dスキャナーといったソリューションも体験できるとしている。