A10ネットワークスは7月30日、アプリケーションデリバリーコントローラー(ADC)「Thunder」の新製品として「Thunder 3030S/1030S/930」の3機種を発表した。8月5日より受注を開始し、それぞれ税別価格は579万9,000円、349万9,000円、189万9,000円。

Thunder 3030S/1030S/930は、中小規模の企業を対象としたエントリーレベルのADC。1Uサイズの筐体にアプリケーションデリバリー、セキュリティ、クラウド・SDNなどの次世代ネットワーキングサービス向けのモジュールを統合することで、ユニファイド・アプリケーション・サービス・ゲートウェイ(UASG)として高度な機能を提供するという。

アプリケーションデリバリー機能については、次世代ADCとサーバーロードバランス機能を組み合わせることにより、レイヤー4-7を完全にサポート。Webサイトの最適化や高速化に加えて、拡張性と可用性も確保される。グローバルサーバーロードバランシングや仮想化によって、1台で多くのアプリケーションやサービスに対応できるマルチテナントサービスを構成する「アプリケーションデリバリーパーティション」機能なども提供される。

セキュリティに関して、Webアプリケーションファイアウォール、DNSアプリケーションファイアウォール、DDoS防御、SSLインターセプト、事前認証を行うアプリケーションアクセス管理など、A10独自のサービスも搭載される。

次世代ネットワーキング分野においては、従量制の課金オプションを採用した「aCloud」などのデータセンター向けソリューション、OpenFlow技術を応用したSDNソリューション、キャリアグレードNAT、複数のIPv6移行技術に対応したソリューションなどが利用できる。

Thunder 3030S/1030S/930は、A10の既存製品と比べ、処理能力は最大30%、SSLパフォーマンスは500%向上し、全モデルで10Gbポートを搭載、SSDやホットスワップスマートファンの採用による電源効率向上など、ハードウェアの強化も図られている。