Twitterは7月4日、米国で試験的に行う広告商品の概要を公開した。

Twitterでは、利用者の興味や関心に応じて、企業やブランドからのツイートを表示する広告商品「プロモツイート」を提供している。今回試験的に行われる広告は、このプロモツイートをさらに拡張したもので、よりターゲットを明確化して配信を行えるようになっている。

一例として紹介されているのは、花屋のバレンタインデーキャンペーン。花屋では、自社でメルマガ会員リストを保有しており、またWebサイトも設置している。この花屋が、これらのメルマガ会員やサイト来訪者にTwitter上でリターゲットが行えるように、メルマガ会員リストやサイト来訪歴をTwitterと共有するというのがポイント。

メルマガ会員リストでは、ハッシュ化して共有を行い、Twitterアカウントの情報と付き合わせることで対象者かどうかを判断して、広告を表示させる仕組みとなっている。サイト来訪歴では、ブラウザのCookie IDを利用して同様の仕組みを提供する。

メールアドレスはハッシュ化(暗号化)されており、メールアドレスそのものが共有されるわけではない。また、マッチングはTwitter側で行われるため、広告主にメールアドレスが渡ることもない。加えて、利用者にはプライバシーオプションとして、広告主から提供される情報と、Twitterのアカウントとをマッチングできなくする設定も用意される。サイト来訪履歴については、利用者がWebブラウザの設定でDo Not Track(DNT)をオンにしていれば情報共有は行われないという。

今回のテストは米国での利用者に限定的に行われるもの。広告主にとっては、インプレッション数は減るが、より興味・関心の深い層へリーチできることになる。一方で、利用者にとっては自分の情報が共有されることに、プライバシーの観点から拒否反応も予想される。