三井住友カードと九州カードは3日、NTTデータがグローバルブルージャパンの「カレンシーチョイス」をベースに提供する「CAFIS多通貨決済サービス」を活用し、国内における実店舗での外貨建てカード決済サービスを開始した。このサービスによって、訪日外国人などの海外カード利用者が「自国通貨建て」か「円建て」かを選択できるようになる。

外貨建てカード決済サービスの利用イメージ

訪日外国人客などが海外で発行されたクレジットカードを日本の実店舗で利用する場合、利用時点では円建てで決済し、為替レートが確定後に自国通貨で換算された決済額が請求されることになる。

今回のサービスでは、店頭でのカード利用時点で為替レートを確定させるため、提示された自国通貨に換算された決済金額と円建ての決済金額から、ユーザー自身が選べるようになる。なお、訪日外国人旅行者数や日本でのクレジットカード利用が多い国を対象に、14通貨に対応する。

まずは7月には、特にアジアからの旅行者が多く訪れる九州・福岡の「キャナルシティ博多」「マリノアシティ福岡」などの複合商業施設、「リーガロイヤルホテル」「シャングリ・ラ ホテル東京」などの宿泊施設などへの導入が決定している。

なお、NTTデータが提供するクラウド型の「CAFIS多通貨決済サービス」の活用により、同サービスに対応した決済端末の導入加盟店では、決済端末を置き換えることなく、ソフトウエア更新だけで対応することができる。

さらにNTTデータでは、銀聯(ぎんれん)カード、電子マネー(Suica等交通系電子マネー、WAON、楽天Edy、iD、Visa payWave、MasterCard PayPass)などの決済手段に対応したサービスも提供しているため、1台の決済端末で多様な決済ニーズに幅広く対応することが可能となるという。