日立製作所は6月3日、日立ソリューションズおよび日立システムズと共に、アマゾンウェブサービス(AWS)との連携を本格的に開始し、クラウド事業を強化すると発表した。製品やサービスを組み合わせて新しいクラウドサービスを展開するほか、AWS認定技術者の育成にも取り組むという。
日立では、高効率・高信頼な情報・通信システム技術に支えられた社会インフラを提供する「社会イノベーション事業」を中心として、事業のグローバル展開を進めている段階で、その注力分野の一つが高信頼クラウドサービスであるという。2009年6月に日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」として体系化して以降、グループ全体でサービスメニューを拡大する中で、グローバルで競争力の高いパートナー企業との連携を強化し、エコシステムの構築に務めてきたとのことだ。
発表によれば、Harmonious CloudのサービスメニューにAWSを追加するとともに、2013年度中にはAWS Direct Connectへの対応も計画しており、Harmonious CloudとAWSを高速かつ安定的に連携するハイブリッドクラウドサービスの提供を開始するという。日立では、企業のグローバル展開支援だけでなく、ビッグデータの活用や社会インフラシステムなどの基盤としての適用も推進していく。
さらに、AWS上でのSAPのソフトウェアを活用したアプリケーションの構築・運用ソリューションの提供や、AWS上で提供する日立グループ製品のラインアップの拡充も進めていく。AWSを活用して開発した製品・サービスは、グループ内に展開し、日立グループ内で利用実績・ノウハウを積んで改良を図り、社外に提供する。また、AWSを活用したサービスの提供を強化するため、AWS認定技術者の育成に着手し、2013年度中に日立グループ全体で200名を育成するという。