日立製作所(以下、日立)は、「グローバル人財マネジメント戦略」の一環として、グローバル市場での成長を実現するために、カンパニー長や主要グループ会社社長などの経営幹部を日立グループ・グローバルで選抜・育成する仕組みとして「Global Leadership Development」を導入すると発表した。

「Global Leadership Development」では、まず、日立グループの各カンパニーやグループ会社が、それぞれの事業目標や戦略に基づく国内外の重要な経営ポジションとそれに必要な人財要件を明確化。また、日立グループ・グローバルで共通の人財マネジメントプラットフォームである「グローバル人財データベース」や「グローバルグレーディング」を活用して国内外から経営幹部の候補者を選ぶ。選抜された候補者は、各ポジションの人財要件に加えて、「コンピテンシー」、「パフォーマンス」に基づいて評価される。

同社の中西社長らから成る「グループ・コーポレート人財委員会」は、経営幹部候補者の確保、育成、配置についてグローバルワイドな視点で検討。例えば、経営的な視点を養うために、新事業の立ち上げや海外事業拠点で多様な人財をマネジメントする経験を積ませたり、特別研修を実施するなど、それぞれの経営ポジションの人財要件に合わせた育成を進める。これらの取り組みを通じ、経営幹部を早期に発掘し、より積極的かつ計画的に育成していく。

この仕組みを、日立では既に2012年度からカンパニーや主要グループ会社の一部で開始しており、2013年度から対象カンパニーやグループ会社を拡大して本格的に導入。2015年度には国内外の日立グループ全体で実施する計画となっている。

経営幹部を選抜・育成する仕組みを共有することで、日立グループにおけるキャリアパスをグローバルに明確化し、世界中から最適な人財を確保して育成するとともに、最適なタイミングで重要な経営ポジションに登用できるようにする。また、選抜者を対象とした新たな研修を2013年度秋に開始し、日立グループの経営幹部として必要な知識やノウハウを獲得させる。