NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、東京都北区に新たに建設した総延床面積約22,000平方メートル(3,000ラック相当)と都内最大規模「東京第6データセンター」の提供を4月23日より開始したと発表した。

「東京第6データセンター」外観図

本データセンターは、最寄りのJR山手線駅から徒歩7分で、複数駅からもアクセス可能な利便性の高い立地に建設。交通機関が止まるような万一の事態でも、都内の顧客オフィスから徒歩でアクセスできる。また、国内データセンターとしては初めて大型ロータリーUPS(無停電電源装置)を採用した省エネルギー・省スペース設計で、ラックへの搭載可能機器を従来の1.5倍へ拡大。顧客の運用コストは最大で従来の約2分の1(同社比)を実現した。

サーバ棟は、地震の衝撃を最大80%低減する建物免震構造を採用し、東日本大震災クラスの地震でも、建物・設備や顧客機器への影響を最小限に抑え、万一の津波・洪水・高潮などに対しても、建物内への浸水を防ぐよう、建物基礎を敷地レベルより最大約1.4m高くした万全な水防対策を実施した。

また、主要な電力・空調設備は全て冗長化して信頼性を確保。さらに、水冷式空調機、電力損失の少ないロータリーUPS、建物外気温を利用して空調機の消費電力を削減する外気冷房システム、サーバー気熱の循環を防止して空調効率を高めたエアフローマネジメント、その他の高効率な電力設備の導入などにより、PUE値1.2を実現した。

さらに、NTT Comの企業向けネットワークサービス「Arcstar Universal One」を始め、全世界をカバーするネットワークサービスを利用できるだけでなく、データセンター間コネクティビティや仮想ネットワークを活用することで、首都圏データセンターと海外データセンターを組み合わせたシステム拡張・分散、ディザスターリカバリーサイトなど、柔軟なシステム構築・運用が実現できる。

NTT Comは、本データセンターをクラウドサービス主要基盤のひとつとして展開。Arcstar Universal Oneとあらかじめ接続されているため、接続回線費用を別途負担することなくシームレスに利用でき、さらに、仮想ネットワークを活用することにより、クラウドサービスのリソースをデータセンター内およびデータセンターを跨いで拡張をさせることや、災害やパンデミック等の発生時にオンデマンドかつ簡易に遠隔地へ顧客データを移行させることが可能となる。

仮想ネットワークを活用したグローバルクラウドサービス