NECは4月16日、ビルやオフィスの空調・照明などの設備(ファシリティ)をオープンにつなぐ国際標準規格IEEE1888に対応し、施設内の様々なベンダーのセンサやファシリティシステムをオンライン化するとともに、クラウドによる統合管理を実現するビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)のグローバル販売を開始したと発表した。
本システムは、既存の受変電システム、ビルオートメーション、BEMS、空調、照明、センサ機器など個別の通信方式を、IEEE1888準拠の方式に変換するゲートウェイ用ソフトウェア、機器の使用エネルギーの見える化や制御を実現するFIAP(Facility Information Access Protocol)サーバ用ソフトウェアおよび、これらを利用するためのサーバなどで構成される。
国際標準規格IEEE1888に準拠することで、様々な規格で利用されている機器の通信を、同規格の通信方式に変換し、統一的なインタフェースでエネルギー見える化や制御が可能。監視制御対象は、電力,ガス,水等のエネルギーに関する計測制御システムおよびセンサ機器で、1システムで、3,000点のエネルギーポイントの同時管理が可能となる。
また、機器からの収集データは、NECのデータセンタでクラウド環境により管理され、データ管理のために、人員や分析ツールを用意することなく顧客のパソコンや携帯端末などから、グラフを活用したデータ比較やアラーム通知の設定が可能。参照画面は英語と中国語(簡体字)にも対応。
さらに、既存のビルごとに管理されているシステムに、本システムを適用することで、クラウドで一括管理・制御できるため、異なるビル間でのデータ比較が容易に実現できるという。