ネットワンシステムズは2013年4月11日、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が運用する実験・検証エミュレーション基盤「StarBED³(スターベッド・キュービック)」の新しいネットワークを、ジュニパーネットワークスのデータセンターファブリック技術「QFabric」を用いて構築したことを発表した。

StarBED³は、民間企業や大学、公的な研究機関に所属する研究者が利用できる、数百から100万台規模の実験や検証が可能な実験・検証エミュレーションプラットフォームであり、この種の基盤としては世界最大級である。国内では、1,000台以上のサーバを抱える集中型のエミュレーション基盤はStarBED³のみであるという。

今回採用されたジュニパーネットワークスの「QFabric」は、複数のコンポーネントを仮想的に単一スイッチであるかのように連携させる技術で、従来のツリー構造よりもサーバ間通信の経路を単純化し、帯域の利用率を最適化することができる。この技術により、10ギガビットEthernetで接続される224台のサーバ群で高速・低遅延のネットワークインフラが実現された。またQFabricは、ネットワーク全体を統括的に管理できることから、利用者の必要となる環境に応じた構成を提供することも可能となり、運用管理の負担が実現した。

新エミュレーション基盤の構成概要図